足音・跫(読み)あしおと

精選版 日本国語大辞典 「足音・跫」の意味・読み・例文・類語

あし‐おと【足音・跫】

〘名〙
① 歩く時の足の音。
※宇津保(970‐999頃)楼上上「いといふがひなき御とも人かな。裳きたるあしをとにはあらずや」
源氏(1001‐14頃)夕顔「物の、あしおとひしひしと、踏み鳴らしつつ、うしろより寄り来る心地す」
② 比喩的に、ある事態が迫ってくる兆候予感をいう。
※綱の上の少女(1926)〈片岡鉄兵〉下「我々の世界の近づきつつある底力のある足音を、聴くやうな思ひ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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