跌宕(読み)テットウ

デジタル大辞泉 「跌宕」の意味・読み・例文・類語

てっ‐とう〔‐タウ〕【××宕/××蕩】

[名・形動]細かいことにこだわらないこと。のびのびとして大きいこと。また、そのさま。「―を極める」
「―なる情況なんどを写しいだすに適わぬ由あり」〈逍遥小説神髄

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「跌宕」の意味・読み・例文・類語

てっ‐とう‥タウ【跌宕・跌蕩】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. 細事にこだわらないこと。こせこせしないさま。物事に頓着しないこと。豪放磊落(らいらく)なさま。
    1. [初出の実例]「信長幼跌蕩、喜武事」(出典日本外史(1827)一三)
    2. 「ヒッセイ tettō(テットウ)ヲ キワメル」(出典:改正増補和英語林集成(1886))
    3. [その他の文献]〔蜀志‐簡雍伝〕
  3. のびのびとして、大きいこと。また、そのさま。雄大。雄健
    1. [初出の実例]「開闔の関瑣の跌宕(テッタウ)頓挫双関の何の彼のといふ類の評語を下し」(出典:授業編(1783)六)
    2. 「跌宕(テッタウ)なる自然の威力森然として身に浸むを覚ふ」(出典:自然と人生(1900)〈徳富蘆花〉自然に対する五分時)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「跌宕」の読み・字形・画数・意味

【跌宕】てつとう(たう)

無頓着にふるまう。宋・陸游〔将に江陵を離れんとす〕詩 從來、山水を樂しむ 老に臨んで跌宕 皇天其の狂を怜(よ)しとし 地を擇んで自ら放(ほしいまま)にせしむ

字通「跌」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android