デジタル大辞泉
「逆勝手」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ぎゃく‐がって【逆勝手】
- 〘 名詞 〙
- ① 床の間で、向かって右に本床、左に棚があるもの。左勝手。⇔本勝手。
- ② 茶道で、亭主のすわる点前畳(てまえだたみ)の左の方に客が着座するかたち。左勝手。⇔本勝手。
- ③ 生け花で、向かって左側に天地の枝が出ている花型。右側が陽、左側が陰の花型。左勝手(池坊では右勝手)。⇔本勝手
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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逆勝手 (ぎゃくがって)
日本建築で,普通とは逆に床の間に向かって本床が左に,脇床が右にあること。茶道における点前座(てまえざ)の位置,あるいは華道における花型についてもいわれる。
文楽の舞台用語では,大道具で屋体を組む場合,下手に門口があるのが一般的であるが,特定の演目に限り門口を上手に設けることをいう。代表的なものとして《仮名手本忠臣蔵》の九段目〈山科閑居の段〉,《絵本太功記》の〈妙心寺の段〉,《加賀見山再岩藤》の〈又助住家の段〉,《生写朝顔話》の〈弓之助閑居の段〉などがある。逆勝手にする理由は明らかでないが,槍を使う場面が多いところから,人形の動きのつごうによるのではないかといわれている。
執筆者:山田 庄一
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の逆勝手の言及
【炉】より
…8通りの形式がある。成立の順にいえば,隅炉,向切,台目切,出炉であり,これら順勝手すなわち客が点前者(亭主)の右側に位置するのに対し,左側に客がくる逆勝手もきわめてわずかであるが実在する。このような茶室が構想されるのは,茶室の立地条件(室外の展望など)によって,やむをえず逆勝手の炉を切るのであって,通常の形式(順勝手,本勝手)が可能であるにもかかわらず,逆勝手の炉を切ることは許されない。…
※「逆勝手」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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