道号(読み)ドウゴウ

デジタル大辞泉 「道号」の意味・読み・例文・類語

どう‐ごう〔ダウガウ〕【道号】

仏道に入ってつけた号。僧侶の号。また、僧侶などがあざなほかにつける名。

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精選版 日本国語大辞典 「道号」の意味・読み・例文・類語

どう‐ごうダウガウ【道号】

  1. 〘 名詞 〙 僧侶が適当な法階に進んだ時、師もしくは先輩から授けられる称号。はじめて仏門に入って得度する時につけられる法諱の上に冠する。禅宗では、道号二字、法諱二字の四字称号で、互いに意味の関連がある文字が選ばれた。また、その道号の典拠となる故事や文字の意味について説明する説や偈頌を別に作ってこれを祝うことが行なわれた。道号は、俗人の字(あざな)風習の影響をうけたので字ともよばれる。
    1. [初出の実例]「参扣之次、重求道号云」(出典空華日用工夫略集‐応安四年(1371)正月二六日)
    2. [その他の文献]〔古今印史‐道号〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「道号」の意味・わかりやすい解説

道号
どうごう

禅僧一定の法階に達し、本師や恩師から授与される称号。俗人の字(あざな)と同じ。出家得度(とくど)の際に本師から与えられる法諱(ほうき)とともに四字連称(たとえば夢窓疎石(むそうそせき))され、道号を付した名が禅僧の正式な呼称となった。もとは中国の禅僧が、居住する山名や寺名により、洞山良价(とうざんりょうかい)、臨済義玄(りんざいぎげん)などとよばれたのに倣ったものであるが、南宋(なんそう)ころからは俗人の字の風が影響し、字義上の関連も考慮されるに至った。ただし道元(どうげん)などのように、俗風を嫌いこれを用いない一派もある。

[石川力山]

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世界大百科事典(旧版)内の道号の言及

【墨跡】より

…(1)詩形式のもの 古詩,絶句,律詩のスタイルに仏教的内容を盛りこんだもので,偈頌(げじゆ)と呼んでいる。(a)道号の頌 修行を終えて一人前になった弟子に,師あるいは先輩が字(あざな)を授け,偈頌の形式で賞揚したもの。道号の2字を大書し,その左横または下に七言絶句形式の頌を書く。…

※「道号」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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