洞山良价(読み)トウザンリョウカイ

デジタル大辞泉 「洞山良价」の意味・読み・例文・類語

とうざん‐りょうかい〔‐リヤウカイ〕【洞山良价】

[807~869]中国、唐代の僧。曹洞宗の祖。会稽浙江せっこう省)の人。洞山(江西省)普利院に住して教化に努めた。弟子曹山本寂そうざんほんじゃくがその禅風を高揚したので、二人の名から曹洞宗の名称が出た。諡号しごう悟本大師

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精選版 日本国語大辞典 「洞山良价」の意味・読み・例文・類語

とうざん‐りょうかい‥リャウカイ【洞山良价】

  1. 中国、晩唐の曹洞宗の僧。姓は兪氏。謚号悟本大師。雲巖の晟師の法を嗣ぎ、新豊(陝西省臨潼県)に唱導、晩年洞山寺(江西省宣豊県)を開創した。曹洞宗の「洞」は彼の名に由来するという。(八〇七‐八六九

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「洞山良价」の意味・わかりやすい解説

洞山良价
とうざんりょうかい
(807―869)

中国、唐代の禅僧青原行思(せいげんぎょうし)下の4世雲巌曇晟(うんがんどんじょう)(780―841)の法嗣(はっし)(弟子)。諡号(しごう)は悟本大師(ごほんだいし)。俗姓は兪(ゆ)氏。会稽(かいけい)(浙江(せっこう)省)の人。幼時に出家し、五洩霊黙(ごせつれいもく)(748―818)に参じ、20歳で嵩山(すうざん)に登り具足戒を受ける。のち南泉普願(なんせんふがん)(748―834)、潙山霊祐(いさんれいゆう)に師事し、さらに雲巌山(湖南省)の曇晟に参じ、渡河のおり、水面に自分の影の写るを見て大悟し、その法を嗣(つ)いだ。その後、各地を歴遊し、会昌(かいしょう)の廃仏を箕(き)州(山西省)に避け、ついに洞山(江西省)に入って普利院を開いた。詩偈(しげ)に優れ、五位思想を確立する。門下に雲居道膺(うんごどうよう)(?―902)、曹山本寂(そうざんほんじゃく)(840―901)、疎山匡仁(そざんきょうにん)(837―909)など27人がいる。曹洞(そうとう)宗の名称は、曹渓と洞山、または曹山と洞山の連称からおこるとされている。著書に『宝鏡三昧歌(ほうきょうざんまいか)』『洞山語録』各1巻がある。咸通(かんつう)10年3月7日寂。

[松田文雄 2017年3月21日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「洞山良价」の意味・わかりやすい解説

洞山良价
とうざんりょうかい
Dong-shan Liangjie

[生]元和2(807)
[没]咸通10(869)
中国,唐,筠州 (江西省) の僧。曹洞宗開祖。幼にして出家し,南泉普願,潙山霊祐のもとに参学し,のちに雲巌曇晟に師事参究し,大悟した。洞山普利院で教化に励み,学徒数百人を擁すること常であったという。諡号は悟本大師。嗣法の弟子 26人中,曹山本寂は曹山に住して洞山の禅風を広め,曹洞宗をなした。著書に『宝鏡三昧』『玄中銘』など。

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改訂新版 世界大百科事典 「洞山良价」の意味・わかりやすい解説

洞山良价 (どうざんりょうかい)
Dòng shān liáng jiè

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百科事典マイペディア 「洞山良价」の意味・わかりやすい解説

洞山良价【とうざんりょうかい】

良价(りょうかい)

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世界大百科事典(旧版)内の洞山良价の言及

【良价】より

…悟本大師。筠州(江西省)の洞山にいたことから,洞山良价とよばれる。姓は兪。…

※「洞山良价」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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