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遠隔作用 えんかくさようaction at a distance

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

遠隔作用
えんかくさよう
action at a distance

遠達作用ともいう。離れて存在する2つの物体間で,中間に存在する媒質 (真空も含める) の状態を変えることなく直接に遠方の物体に伝わる作用。万有引力クーロン力は遠隔作用と考えられたこともあるが,現在では近接作用とみなされている。

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デジタル大辞泉の解説

えんかく‐さよう〔ヱンカク‐〕【遠隔作用】

空間を隔てた二つの物体間に働き、途中の媒質に何ら変化を残すことなく瞬間的に伝わる作用。現在、物理学上の基本的な力は、遠隔作用でなく、すべて近接作用と考えられている。
他感作用

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百科事典マイペディアの解説

遠隔作用【えんかくさよう】

空間を隔てた物体間に働く力が,途中の空間には何の変化も起こさず直接瞬間的に伝わるとき,この作用を遠隔作用と呼ぶ。近接作用の対。電磁気現象におけるクーロン力,磁極間の力または相互作用電流と磁極の相互作用,電流間の相互作用などは,このような遠隔作用だと考えられていた。

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世界大百科事典 第2版の解説

えんかくさよう【遠隔作用 action at a distance】

帯電体の間に働くクーロン力は万有引力と同様に二つの物体を結ぶ直線に沿って作用し,途中の空間には何の変化も起こさず直接瞬間的に伝わるように見える。このような作用を遠隔作用という。電磁気現象においてクーロン力だけでなく,磁極間の力または相互作用,電流と磁極の相互作用,電流間の相互作用などもこのような遠隔作用だとして取り扱う試み(遠隔作用論)は19世紀前半のヨーロッパ大陸で盛んで,ある範囲までの電磁気現象については成功を収めた。

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大辞林 第三版の解説

えんかくさよう【遠隔作用】

離れた物体の間に作用が働くとき、その間の媒質に関係なく、直接瞬間的に伝わると考えられる作用。ニュートンは万有引力を、クーロンは電気力も遠隔作用と考えた。 → 近接作用

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世界大百科事典内の遠隔作用の言及

【力】より

… さらに,力の伝達という問題がある。ニュートンの万有引力は〈遠隔作用〉であるが,遠隔的な作用が〈隠れたoccult〉性質のものだという批判はデカルト派が提起した。例えば新プラトン主義では,大宇宙(マクロコスモス)と小宇宙(ミクロコスモス)の対応,そのなかでの〈流出emanatio〉を使っての占星術的支配力(逆に小宇宙たる人間の側からみれば,それは〈流入influentia〉すなわち〈影響力〉ということになる)が受け入れられており,それらは〈隠れたoccult〉ものであったからである。…

【場】より

…場の概念は,必ずしも〈場〉と呼ばれない場合も含めて,今日,科学の諸領域で重要な役割を果たしつつある。それは,一つにはニュートン力学的な遠隔作用を前提とする力の概念に対抗して,またもう一つには原子論的発想に対抗して,とりあえずは19世紀に生まれた。したがって,出発点は物理学にあるといってよい。…

※「遠隔作用」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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