病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「選択的SGLT2阻害剤」の解説
選択的SGLT2阻害剤
《イプラグリフロジンＬ‐プロリン製剤》
スーグラ（アステラス製薬、寿製薬）
《エンパグリフロジン製剤》
ジャディアンス（日本ベーリンガーインゲルハイム、日本イーライリリー）
《カナグリフロジン水和物製剤》
カナグル（第一三共、田辺三菱製薬）
《ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物製剤》
フォシーガ（アストラゼネカ、小野薬品工業）
《トホグリフロジン水和物製剤》
アプルウェイ（サノフィ）
デベルザ（興和、興和創薬）
《ルセオグリフロジン水和物製剤》
ルセフィ（大正製薬、大正ファーマ、ノバルティスファーマ）
腎臓の近位尿細管にあるナトリウム・グルコース共輸送体（SGLT2）に働きかけて、糖分の再吸収を阻害して糖分を尿中に排泄することで血糖値を下げます。2型糖尿病と１型糖尿病の治療に用いられます。
①もっとも注意しなければならないのは低血糖（脱力感、冷や汗、ふるえ、空腹感、めまい、
そのほか、
②薬によって、頻尿、多尿、膀胱炎、便秘、口の渇き、体重減少、空腹、めまい、尿路・性器感染などがおこることがあります。このような症状がおこったときは、医師に相談してください。
①錠剤です。1日1回、朝食前または朝食後に服用するのが原則です。ただし1日の使用時間、1回の使用量については医師・薬剤師の指示を守り、かってに中止したり、減量・増量しないでください。
②あらかじめ問診の際に、持病・アレルギーなどの体質・現在使用中の薬の有無を医師に報告してください。
とくに、この薬で過敏症状をおこしたことのある人、重症ケトーシス、糖尿病性
また、妊娠中または妊娠の可能性のある人は、使用できないことがあります。中等度腎機能障害、重い肝機能障害、脳下垂体機能不全や副腎機能不全、尿路感染や性器感染のある人、他の糖尿病治療薬を使用している人、栄養不良状態、やせ、飢餓状態、食事摂取量の不足の人、激しい運動を行う人、大量飲酒者、脱水をおこしやすい人は、注意して使用する必要があります。
③高齢者では、副作用の口の渇きに気づきにくいことがありますので、脱水に注意して使用してください。
④低血糖をおこすことがあるので、自動車運転や高所作業にたずさわる人は医師に相談してください。
⑤この薬を服用中に次の薬を使用する必要が生じた場合は必ず医師に相談してください。
サリチル酸系解熱鎮痛剤、βブロッカー製剤、蛋白同化ステロイド剤、糖尿病治療剤、モノアミン酸化酵素（MAO）阻害剤などと併用すると、血糖降下剤の効果が過剰になって低血糖がおこりやすくなることがあります。
また、副腎皮質ホルモン剤、甲状腺ホルモン剤などと併用すると血糖降下剤の作用が弱まることがあります。利尿剤などと併用すると副作用が現れることがあります。
出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報