選択科目(読み)センタクカモク

デジタル大辞泉 「選択科目」の意味・読み・例文・類語

せんたく‐かもく〔‐クワモク〕【選択科目】

学生生徒選択して履修する科目。⇔必修科目

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精選版 日本国語大辞典 「選択科目」の意味・読み・例文・類語

せんたく‐かもく‥クヮモク【選択科目】

  1. 〘 名詞 〙 必修科目のほかに、学生・生徒が各人個性と必要に応じて自由に選択履修することのできる科目。一定のわく内で選択する選択必修科目と、まったく自由に選択できる自由選択科目とがある。一般に中等教育の段階以上で採用されている制度。選択。
    1. [初出の実例]「選択科目は尋常科修身の一学年から四学年までの合級授業で」(出典:道(1910)〈石川啄木〉)

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大学事典 「選択科目」の解説

選択科目
せんたくかもく

高等教育における科目は,学生が選べる選択科目と必ず学ばなければいけない必修科目に分類できる。選択科目では複数の科目が用意され,学生はその中から好きな科目を選択して履修する。学士課程を通じて選択科目が多いような場合は,自由な選択を許してもディプロマ・ポリシー(DP)を達成できるようなカリキュラム上の配慮が必要である。ある科目群から選択できるが,必ずどれかを履修しなければならない「選択必修科目」や,選択科目群の選び方を示すコア・カリキュラムの考え方がある。

[基礎科目basic subject] アメリカ合衆国の大学の教養科目では,20世紀以前からカフェテリア方式として,学生に大幅な裁量を認めていた。しかし,1945年に発表されたハーヴァード大学レッドブックの理念「大学の教育課程において専門分野にかかわらず学ばなければならない必須の教育プログラム,コモンコアがある」から,コア・カリキュラムとしては,全体として首尾一貫した人文科学,社会科学,自然科学の三つのコースが推奨された。日本でもこの考えが導入され,大学設置基準の大綱化(1991年)以前は教養科目としてこの3コースが用意されていた。しかし,現在では各大学に任されており,大学固有の考えによるコア・カリキュラムが提供されている。

[専門科目specialized subject] 専門科目における選択科目は,学部学科によって大きく異なる。一般に,資格試験がある医歯薬系の学部は選択科目が少ない。一方,専門分野が細分化されている文系学部では選択科目が多い傾向がある。
著者: 細川敏幸

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「選択科目」の意味・わかりやすい解説

選択科目
せんたくかもく
optional; elective

特に中等以上の学校の教育課程において,履修者が能力適性,興味などに応じて自発的に選択できる科目。社会の発展に伴って教育内容が複雑多岐になる反面,中等以上の学校への進学者が増大するにつれて,生徒の能力,適性などの程度,範囲が拡大した。そのため一定の必修科目だけではその要求を満たすことができなくなり,一方,学習者の個性を尊重する教育観が普及するなど,種々の条件が重なり合うなかで次第に普及した。

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