(読み)カン

デジタル大辞泉 「還」の意味・読み・例文・類語

かん【還】[漢字項目]

常用漢字] [音]カン(クヮン)(漢) ゲン(呉) [訓]かえる かえす
元の場所状態に戻る。かえる。「還元還流還暦往還帰還生還
元の持ち主に戻す。かえす。「還付召還償還送還奪還返還
難読還俗げんぞく

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「還」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 16画

(旧字)
17画

[字音] カン(クヮン)・セン・ゲン
[字訓] かえる・めぐる

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[その他]

[字形] 形声
声符は(かん)。は死葬のとき、死者の復活を願って、玉環をその胸もとにおく形で、還帰の意を含む。〔説文〕二下に「復(かへ)るなり」と往復の意とするが、もと復活の意。金文の〔侯鼎(がくこうてい)〕に「唯(こ)れ征よりる」とあり、早くから帰還の意に用いる。〔詩、斉風、還(せん)〕に「子の(すみ)やかなる」とは旋の意。速やかに旋ることをいう。は玉環、ゆえに還に循環の意がある。

[訓義]
1. かえる、かえす、たちかえる。
2. めぐる、ふりかえる、みまわす。
3. また、ふたたび。
4. 旋・(せんかん)と通じ、すみやか、すばやい。

[古辞書の訓]
〔字鏡集〕 カヘル・カヘス・シリゾク・メグル・マイラス・ヤム・タマヘ・マタ

[語系]
hoanは(運)hiun、回huiと古音近く、回転する意があり、また圜hiuan、丸huanもその系統の字。〔詩、斉風、還〕は旋ziuanの音でよまれるが、〔韓詩〕に字をに作り、「好き皃なり」とあるので、便旋・敏捷の意であろうと思われる。

[熟語]
還雲還嬰還轅還往還駕・還還雁・還願・還期・還忌・還帰・還郷・還京・還径・還原還顧・還魂・還債・還首・還初・還書還踵還軫・還世還旋・還葬還答・還童・還反還返・還報・還暦・還路還俗・還風還辟・還望
[下接語]
已還・以還・往還・廻還・凱還・帰還・呼還・召還・招還・償還・生還・送還・奪還・返還・放還・来還

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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