日本歴史地名大系 「郡遺跡」の解説 郡遺跡こおりいせき 福島県：いわき市旧勿来市地区窪田村郡遺跡[現在地名]いわき市勿来町 郡東へ延びる丘陵東端に位置し、東の勿来低地に臨む。標高二〇メートルのきわめて平坦な台地上に立地する。長者伝説があり、旧来より焼米・布目瓦・礎石などの存在が指摘されていた。昭和四〇年（一九六五）の住宅用予定地に伴う発掘調査や同六〇年の範囲確認調査によって菊多（きくた）郡衙跡に比定された。遺跡の範囲は約三万平方メートルと推定される。現在のところ、正倉と考えられる建物跡二棟、根固石・炭化米・布目や無文の平瓦・土師器・須恵器などが検出されている。 郡遺跡こおりいせき 大阪府：茨木市郡村郡遺跡[現在地名]茨木市郡四丁目一帯千里丘陵の北東縁辺と勝尾寺（かつおじ）川に挟まれた、標高二〇メートル前後の平地に立地する弥生時代から中世にかけての複合遺跡。名神高速道路茨木インターチェンジを中心とし、南北約六〇〇メートル・東西約七〇〇メートル。昭和三六年（一九六一）以来、数次にわたり発掘調査を実施、弥生時代中期から後期にかけての方形周溝墓群・竪穴住居跡・井戸・溝、古墳時代後期の円墳群・竪穴住居跡・井戸、奈良・平安時代の井戸などを検出。 郡遺跡こおりいせき 千葉県：君津市旧周淮郡地区小山野村郡遺跡[現在地名]君津市小山野小糸（こいと）川支流の江（え）川左岸の河岸段丘上に立地する。平成二年（一九九〇）から同五年にかけて発掘調査が行われた。当遺跡の特徴は古墳時代後期の掘立柱建物跡が六六棟も確認されたことで、変遷は六期にわたる。掘立柱建物群の北西側の高台には住居跡があり、その選地において区別がされていたようである。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by
