日本大百科全書(ニッポニカ) 「都農」の意味・わかりやすい解説
都農(町)
つの
宮崎県中部臨海、児湯郡(こゆぐん)にある町。1920年(大正9)町制施行。古代『延喜式(えんぎしき)』神名帳に都農(つのう)神社、都濃野(つのの)馬牧の記載がある。広義の宮崎平野の北端に位置し、海岸部は隆起開析扇状地の海岸平野、背後は花崗斑(かこうはん)岩の尾鈴(おすず)山地である。名貫(なぬき)川は尾鈴山(1405メートル)に発し、白滝(しらたき)、矢研ノ滝(やとぎのたき)などの尾鈴山瀑布群(おすずやまばくふぐん)(国の名勝)がかかる。この瀑布群を中心に付近は尾鈴県立自然公園となっている。JR日豊(にっぽう)本線、国道10号が通る。また、東九州自動車道が通じ、都農インターチェンジがある。近世は高鍋藩(たかなべはん)領。牧畜、野菜栽培が盛ん。日向一宮(ひゅうがいちのみや)の都農神社がある。面積102.11平方キロメートル、人口9906(2020)。
[横山淳一]
『『都農町史』全2巻(1995~1998・都農町)』