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野兎病 やとびょう tularemia

翻訳|tularemia

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

野兎病
やとびょう
tularemia

大原病ともいう。アメリカカナダ,旧ソ連,日本などでヒトの感染例が報告されているが,この病気は元来ノウサギネズミ,リスなどに自然感染があり,これらの動物を取扱う人たちに接触感染を起したり,野兎病菌に汚染された水を飲むか,一種のサシバエによっても媒介される。

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デジタル大辞泉の解説

やと‐びょう〔‐ビヤウ〕【野×兎病】

野兎病菌によりノウサギ・ネズミ・リスなどの間で流行する病気。人間にも感染し、悪寒・発熱・関節痛・嘔吐(おうと)・リンパ節の腫(は)れなどの症状を呈する。大正時代に福島県の内科医の大原八郎が発見し命名。大原病。ツラレミア

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百科事典マイペディアの解説

野兎病【やとびょう】

ツラレミアとも。元来ノウサギ,ネズミ,リスなどの野兎病菌による病気で,ノウサギなどを扱う人間にうつることがある。頭痛,発熱で始まり,リンパ節を冒されることが多い。
→関連項目細菌兵器

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栄養・生化学辞典の解説

野兎病

 大原病ともいう.昆虫に噛まれることによって[Francisella tularensis]という細菌が感染して発症する疾病で,発熱する.ヒト,げっ歯類,ウサギ,ペットなどにみられる.

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世界大百科事典 第2版の解説

やとびょう【野兎病】

人獣共通伝染病の一つ。北半球の温帯に生息するノウサギや齧歯(げつし)類の間で,マダニやサシバエなどの媒介によって流行しており,人間がこれらの動物に接触することによって感染する。日本では東北地方に多く,病原菌は野兎病菌Francisella tularensis(グラム陰性,多形性菌)で,感染力はきわめて強い。1922年にアメリカのユタ州で発見され〈ツラレミアtularemia〉と名づけられたが,日本でも25年に福島の大原八郎(1882‐1943)が独自に研究し〈野兎病〉として報告し,後になって両者が同一の病気であることが明らかになった。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

野兎病
やとびょう

ノウサギあるいはハタリスなどの齧歯(げっし)類の間で流行し、マダニ類などによって媒介され、ヒトには病獣の死体組織や血液に触れることによって感染する人獣共通感染症の一つで、大原(おおはら)病、ツラレミアともよばれる。すなわち、1925年(大正14)福島県の開業医大原八郎が新しい熱性疾患を研究し、ノウサギの死体との接触による感染症と考えて野兎病と命名、その病原菌の分離にも成功して野兎病菌とよんだ。さらに、疫学、病理学、細菌学などの分野からの研究成果もまとめ、30年(昭和5)に大原病としてドイツ語で公表した。一方、アメリカのフランシスE. Francis(1872―1957)は1921年、カリフォルニア州のツレール郡Tulare Countyで同様な疾患を発見、地名にちなんでツラレミアtularemiaと命名、その病原菌も1911年にすでに発見されていたものと同じであることを確認していた。そこで、両者間で研究交流が行われた結果、まったく同一であることがわかった。なお、野兎病菌の学名は現在Francisella tularensisとなっている。アメリカの野兎病菌は毒力が強く、抗生物質使用前の致命率は約7%を占めていたが、日本の野兎病菌は毒力が弱く、予後は良好で死亡することはなかった。
 潜伏期は3~4日で、突然発熱し、頭痛、腰痛、嘔吐(おうと)、下痢などがみられ、以後の経過は侵入部位によっていろいろな病型に分かれる。もっとも多いのはリンパ節型で、普通、上腕や腋窩(えきか)(わきの下)のリンパ節が鶏卵大に腫(は)れて痛み、傷があると膿疱(のうほう)化して潰瘍(かいよう)となる。診断には、いわゆる大原抗原による皮膚反応や血清凝集反応が行われ、免疫蛍光法などによる菌の同定によって確診される。治療としてはストレプトマイシンが著効を示し、テトラサイクリン系抗生物質も併用される。安静と保温、高タンパク・高カロリー食を心がける。表在する小潰瘍性膿疱は外科的に摘除する。[柳下徳雄]

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世界大百科事典内の野兎病の言及

【風土病】より

…ある疾患が一定の地域に持続的に多発する場合,このような疾患を風土病または地方病と呼ぶ。風土病には,その地域の地理,気候,生物相,土壌などの自然環境と,住民の衣食住の様式や習慣,因習および栄養障害の有無など種々の要因が関係している。熱帯地方に風土病的にみられる疾病は,一括して熱帯病と呼ばれることがある。現在では,かつて世界各地にみられた風土病は,住民の生活水準の向上や環境衛生の向上によってだんだんと消滅する方向にあり,風土病の分布状態も時代とともに変遷している。…

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