金門島(読み)キンモントウ(その他表記)Jīn mén dǎo

デジタル大辞泉 「金門島」の意味・読み・例文・類語

きんもん‐とう〔‐タウ〕【金門島】

中国福建省アモイ東方海上にある島。面積131.7平方キロメートル。台湾が支配し、軍事基地がある。チンメンタオ

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精選版 日本国語大辞典 「金門島」の意味・読み・例文・類語

きんもん‐とう‥タウ【金門島】

  1. 中国福建厦門の東方にある島。清初、鄭成功根拠地となり、現在は馬祖島とともに台湾側の軍事基地として知られる。

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改訂新版 世界大百科事典 「金門島」の意味・わかりやすい解説

金門島 (きんもんとう)
Jīn mén dǎo

中国,福建省厦門(アモイ)の東方約10kmにある島。大金門島または吾洲嶼とも呼ぶ。面積131.7km2,長さ18km,最大幅15km。金門島,小金門島など合計12の島からなる金門列島の総称として金門島と呼ぶこともある。昔から海賊密貿易の拠点として知られ,鄭成功はかつてここを反清復明の基地とした。現在,馬祖島とともに台湾政府が大陸に接してもつ最前線の軍事基地で,上海~広州間の航路をおさえ,島は全島要塞化している。住民の大部分農業に従事しているが,周辺の海域では漁業が盛んである。
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百科事典マイペディア 「金門島」の意味・わかりやすい解説

金門島【きんもんとう】

台湾の島。中国,福建省厦門(アモイ)の東約15kmにある。面積約180km2。上海〜広州の航路をおさえ,古くから海賊の根拠地で,明末・清初,鄭成功復明運動の拠点とした。解放後,台湾政府は北方馬祖島とともに本土進攻の最後の基地とし,全島を地下要塞(ようさい)化した。1958年,中国軍との間で激しい砲撃戦があり,多数の死者を出した。現在は金門国家公園に指定されており,対岸の厦門及び泉州との航路が開かれている。特産品としてコーリャン酒が有名。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「金門島」の解説

金門島(きんもんとう)
Jinmen

厦門(アモイ)の東方にある島。大金門島以下12の島からなる。清初,厦門とともに鄭成功(ていせいこう)の反清復明の根拠地であった。1949年以後,蒋介石(しょうかいせき)は,福建省福州沖閩江(びんこう)河口に近い馬祖(まそ)島とともに要塞化して,大陸反抗の基地にした。1958年の人民解放軍の攻撃に際し,アメリカはこの2島の防衛を支援した。現在,中華民国政府が福建省において実行支配する唯一の地域であり,観光地や大陸との商取引でにぎわっている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「金門島」の意味・わかりやすい解説

金門島
きんもんとう / チンメンタオ

中国南東部、福建(ふっけん/フーチエン)省南部、厦門(アモイ)の対岸にある金門列島中最大の島。面積131.7平方キロメートル、最高点は太武山で標高253メートル。人口5万3832(2000)。明(みん)末に厦門とともに鄭成功(ていせいこう)の反清復明(はんしんふくみん)の基地となった。1949年以来、台湾および北方の馬祖島(ばそとう/マーツータオ)とともに台湾政府の治下に入り要塞(ようさい)化されている。78年までは人民解放軍との間に砲撃が応酬された。島の主産業は農業で、米、サツマイモ、ラッカセイを生産する。水産物も豊富である。

[青木千枝子・河野通博]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「金門島」の意味・わかりやすい解説

金門島
きんもんとう

「チンメン(金門)島」のページをご覧ください。

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