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鉄仮面 てっかめん Masque de fer

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

鉄仮面
てっかめん
Masque de fer

17世紀後半のフランスで鉄仮面 (実際はビロード) の着用を強制された謎の政治犯。この人物は 1679年イタリアトリノの近くピネロロの牢獄につながれていたが,98年パリのバスティーユ牢獄に移され,1703年死んでいる。

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鉄仮面
てっかめん

ブラジュロンヌ子爵」のページをご覧ください。

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デジタル大辞泉の解説

てっかめん【鉄仮面】

17世紀のフランス人。本名・生没年未詳。サントマルグリット島バスチーユなどの牢獄に幽閉され、1703年に死亡。常に布製の仮面を着けており正体不明だったことから、後年、鉄仮面の伝説が作られ、さまざまな文学作品のモチーフとなった。
黒岩涙香の翻案小説。明治25年(1892)から明治26年(1893)にかけて「万朝報」に連載。原作はフランスの作家ボアゴベイの「サンマール氏の二羽のツグミ」。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

鉄仮面
てっかめん
Masque de fer

17世紀フランス史上の謎(なぞ)の人物。つねにビロードの仮面を着用させられて、ピニュロル、シャトー・ディフ、バスチーユなどの牢獄(ろうごく)に転々と幽閉され、1703年に死亡、マルチアリMarchialiというイタリア人らしい名前でパリのサン・ポール墓地に葬られたといわれる。その身元解明は、ボルテールによって始められ現代のマルセル・パニョル〔『「鉄仮面」の秘密』(1969)〕にまで及んでいるが、謎は依然解かれていない。仮説としては、ルイ14世の双生児兄弟説、同王とラ・バリエール夫人Louise de La Vallire(1644―1707)との私生児説、アンヌ・ドートリッシュと宰相マザランとの私生児説などがある。
 この人物をフィクションに登場させて世界的に有名にしたのは、A・デュマ(父)の作品である。大河小説『ダルタニャン物語』の第三部「ブラジュロンヌ子爵」の後半で、この人物をルイ14世の双生児兄弟フィリップとし、彼と国王本人とを入れ替えようとする陰謀劇をめぐって、ダルタニャンなど三銃士たちの活躍を描いた。
 わが国では、黒岩涙香(るいこう)によるボアゴベイFortune du Boisgobey(1824―91)原作の『正史実録 鉄仮面』の翻案、大仏(おさらぎ)次郎によるデュマ原作のものの抄訳などで広く知られるようになり、通俗推理冒険小説などに影響を与えた。[榊原晃三]
『A・デュマ著、鈴木力衛訳『ダルタニヤン物語』(講談社文庫) ▽マルセル・パニョル著、佐藤房吉訳『「鉄仮面」の秘密』(1976・評論社) ▽ボアゴベ著、長島良三訳『鉄仮面』全三巻(1984・講談社)』

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