酸化鉱物の一つ。鋭い角度をなす長く伸びた四角錐状結晶をして産することが多い。金紅石および板チタン石と同質異像の関係にある。他の類似の四角錐状をなす鉱物に比較して、本鉱はずっと長く伸びた結晶をするため、英名は伸長を意味するギリシア語に由来する。花崗(かこう)岩質ペグマタイトおよび変成岩を切る脈(いわゆるアルパインベイン)中に、石英、白雲母(うんも)、電気石などに伴われ結晶形の明らかなものを産する。また各種火成岩や変成岩中にも少量ながら広く産する。
[松原 聰]
anatase
化学組成TiO2の鉱物。正方晶系,空間群I41/amd,格子定数a0.3785nm, c0.9514,単位格子中4分子含む。鋭い両錐体結晶,厚板状結晶。ダイヤモンド光沢。劈開{001},{011}完全。硬度5.5〜6。比重3.90。褐色を基調とした帯黄,帯赤,帯緑,黒色,条痕白色。一軸性負,屈折率ε2.488, ω2.561。ルチル・板チタン石・赤荻石と多形をなす。肉眼的な大きさの結晶は,主に花崗岩ペグマタイトや変成岩中の熱水脈(いわゆるアルパイン脈)に産し,微細なものは火成岩や変成岩中に広く産出。錐体が特に長い結晶が多いため,ギリシア語のanatais(延長)から命名。擬八面体結晶が普通に産するため,古くはoctahedriteと呼ばれたこともあるが,現在では隕石の一種にこの名を用い,鋭錐石には使用しない。
執筆者:嶋崎 吉彦・松原 聰
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
…化学組成はTiO2であるが,TiはNb,Ta,Fe2+,Fe3+により一部置換されている。また,アナタースanatase(鋭錐石ともいう),ブルッカイトbrookite(板(いた)チタン石ともいう)とは多形の関係にある。正方晶系。…
※「鋭錐石」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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