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鍾繇 しょうようZhong Yao

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

鍾繇
しょうよう
Zhong Yao

[生]元嘉1(151)
[没]太和4(230)
中国,後漢末,三国,魏の政治家,書家。字は元常。諡は成侯。潁川長社 (河南省) の人。魏の文帝に仕え,のち明帝のときに定陵侯となり,官は太傅 (たいふ) にいたった。書は秦,漢以来の名筆と称され,隷書,楷書,行書に巧みであったが,特に細楷を得意とした。書風は柔剛ともに備わり古雅の趣が強い。東晋の王羲之 (おうぎし) の書風に似ているのは,彼の書を王羲之が臨模したためという。『宣示表』『賀捷表』などの筆跡が残る。

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デジタル大辞泉の解説

しょう‐よう〔‐エウ〕【鍾繇】

[151~230]中国、三国の(ぎ)の書家潁川(えいせん)(河南省)の人。字(あざな)は元常。太傅(たいふ)の官に至ったところから、鍾太傅ともよばれる。八分(はっぷん)・楷書行書をよくした。

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世界大百科事典 第2版の解説

しょうよう【鍾繇 Zhōng Yáo】

151‐230
中国,三国の政治家,書家。潁川(えいせん)長社(河南省)の名族で,字は元常。後漢のとき侍中,司隷校尉を経て尚書僕射(しようしよぼくや)となり,東武亭侯に封ぜられた。のち魏の曹操に仕えて功をたて,魏が建国すると大理相国(しようこく)となり,文帝のとき廷尉,太尉,太傅(たいふ)を歴任した。80歳で没したときは,明帝が喪服をつけて葬儀に臨んだという。鍾太傅と呼ばれ,魏の元勲的な存在であった。曾祖父の鍾皓(しようこう)は学者で法律に明るかったが,鍾繇も有名な肉刑復活論者である。

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大辞林 第三版の解説

しょうよう【鍾繇】

151~230) 中国、後漢の人。字あざなは元常。隷・楷・行三体の書をよくした。その書に「薦季直表」などがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説


しょうよう
(151―230)

中国、三国魏(ぎ)の書家、政治家。字(あざな)は元常。潁川(えいせん)長社(河南省許昌県)の人。後漢(ごかん)の末に孝廉(こうれん)として登用されて黄門侍郎となったが、魏に入ってのちは建国の功臣として重用され相国(しょうこく)の官位を得、定陵侯に封ぜられて大傅(たいふ)の官に至ったので、鍾大傅とよばれる。書は劉徳昇(りゅうとくしょう)に学び、隷書(れいしょ)・楷書(かいしょ)・行書の三体をよくしたと伝えられ、後漢の張芝(ちょうし)とともに並び称せられる。真跡は伝わらず、隷書は『公卿上尊号奏(こうけいじょうそんごうのそう)』『受禅碑』がその書とされる。後世もっとも高く評価された楷書では『宣示表(せんじひょう)』『薦季直表(せんきちょくひょう)』『賀捷表(がしょうひょう)』『墓田丙舎帖(ぼでんへいしゃじょう)』などが法帖(ほうじょう)に収められて伝わるが、いずれも臨(りんも)(臨写・模写)を重ねたものを底本としており、また偽託もあると考えられ、そのままには信じられない。[筒井茂徳]
『『書跡名品叢刊96 魏晉小楷集』(1962・二玄社)』

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世界大百科事典内の鍾繇の言及

【書論】より

…南朝から唐代前半期までは,個々の書家を〈天然〉と〈工夫〉という二つの規準に照らして,あるいは書体別にその巧拙を比較して格づけする品第法と,個々の書風の特性を自然や人物にたとえて論評する比況法が盛んに行われた。多くの書家の中から,後漢の張芝,魏の鍾繇(しようよう),東晋の王羲之,さらにその子王献之が古今の四傑として最も高い評価を得,こうして伝統派の書論の基礎が築かれた。 唐代には孫過庭の《書譜》や張懐瓘の《書断》など,伝統派の書論を集大成した力作も現れたが,反面,書法を秘訣として子孫に伝える傾向が生じ,そのための通俗な伝授書も多く作られた。…

※「鍾繇」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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