長泉町(読み)ながいずみちよう

日本歴史地名大系 「長泉町」の解説

長泉町
ながいずみちよう

面積:二四・五三平方キロ(境界未定)

駿東郡の南部の北半を占め、東は三島市、南は清水しみず町、西は沼津市、北西は富士市、北は裾野市に接する。町の北部は愛鷹あしたか山山頂部の稜線標高一三六九メートルを最高点とする山地で、山麓斜面の谷に沿って桃沢ももざわ川などが流れている。南部は黄瀬きせ川東岸の富士溶岩扇状台地で、標高約二五―七五メートルの平坦地である。この部分を東名高速道路・国道二四六号・JR御殿場線が通過し、人口の集中地域でもある。町域は旧石器時代や縄文時代の遺跡が集中する地域として知られる。国道二四六号のバイパス建設に先立って行われた西願寺さいがんじ遺跡の調査は、県内では初めて休場層の下位層にまで調査の手を伸ばし、A・Tテフラ層準などから頁岩を主とした石器群を確認した。以後、県内(とりわけ東部地区)の旧跡時代の遺跡の調査は、休場層下位層にまで手を差延べることが常識となった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「長泉町」の意味・わかりやすい解説

長泉〔町〕
ながいずみ

静岡県東部,愛鷹山 (1187m) 南東部の裾野に細長く開けた町。 1960年町制。寛文 10 (1670) 年友野与右衛門らの努力で用水路が完成,箱根芦ノ湖から灌漑用水を導いて広大な平地開田。以降豊かな農業地帯として発展。また豊富な地下水を利用した化学繊維醸造製紙機械工業などが多く工業化も進んでいる。ベルナール・ビュフェ美術館,井上靖文学館がある。 JR御殿場線,国道 246号線が通る。面積 26.63km2。人口 4万3336(2020)。

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