日本大百科全書(ニッポニカ) 「関本」の意味・わかりやすい解説
関本(神奈川県)
せきもと
神奈川県南足柄市(みなみあしがらし)の中心市街地で、市役所があり、小田原駅から伊豆箱根鉄道大雄山(だいゆうざん)線が通じる。古代の東海道坂本駅家(うまや)の本村で、中世は関本宿と称した。足柄関の東麓(とうろく)にあるので名づけられた。江戸時代には脇(わき)往還矢倉沢(やぐらさわ)往還の宿場町で、いまにその名残(なごり)がみられる。曹洞(そうとう)宗の大寺大雄山最乗寺(さいじょうじ)の参拝口にあたり、近くにこの地の豊富な湧水(ゆうすい)と塵埃(じんあい)の少ない空気の利用に始まる富士フイルム工場がある。
[浅香幸雄]