陰樹(読み)いんじゅ(英語表記)tolerant tree; shade tree

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

陰樹
いんじゅ
tolerant tree; shade tree

直射日光を避け,日陰を好んで生育する樹木。ヒノキ,ツゲ,ブナなど。植物群落の遷移では,陰樹林極相 (最終段階) となる。ゼニゴケなどとともに陰地植物 shade living plantともいう。

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世界大百科事典 第2版の解説

いんじゅ【陰樹 shade tree】

耐陰性が強くて陰地に生育できる木本植物。ふつう,若いときには強い光の下で生長することができないが,ある程度の樹高に達してからは,むしろ強い光を受けると生長がさかんになる。モミ,ヒノキ,オオシラビソなどの裸子植物や,ブナ,シイ,タブノキなどの被子植物などが代表的な例である。これらの樹種が森林に入りこむと,やがて他の樹種を圧倒して陰樹の林をつくり,その状態で安定する。したがって極相をつくるのは陰樹の林であり,原生林では陰樹が優先している。

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大辞林 第三版の解説

いんじゅ【陰樹】

日陰や半日陰の土地に耐えて生育する樹木。陽樹林に侵入して繁殖し、やがて陰樹だけの林となる。シラビソ・トドマツ・ブナなど。
雌雄異株の樹木で、雌花だけをつける木。
▽⇔ 陽樹

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

陰樹
いんじゅ

日なたにも生活するが、かなりの日陰にも耐えられる樹木のことで、陽樹に対する学術語。一般に森林が発達する際には、まず陽樹林が形成されるが、やがて陰樹が侵入生育し、ついには陰樹による極相林が形成される。シラビソ、シイ、カシ、アオキ、ブナなどが代表的な種である。[奥田重俊]

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