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障害者団体用郵便料金割引制度 しょうがいしゃだんたいようゆうびんりょうきんわりびきせいど

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知恵蔵2015の解説

障害者団体用郵便料金割引制度

心身障害者(児)団体の定期刊行物(第3種郵便物)に対して郵便料金が減免される制度のこと。
国民文化の普及向上に貢献する」と認められる定期刊行物(第3種郵便物)は、手紙などの第1種定形郵便物よりも郵送料が安くなり、中でも心身障害者(児)団体用郵便物は、心身障害者の福祉を図ることを目的とし、第3種郵便物より更に割安になる。
第1種定型郵便が25gまでは80円、50gまでは90円に対し、第3種郵便物は50gまでで40円(毎月3回以上発行される新聞紙)となり、障害者団体用の定期刊行物は50gまでで8円(毎月3回以上発行する新聞紙)、50gまでで15円(その他のもの)となっている。
それ以外にも、盲人用の点字郵便物など(第4種郵便物)は無料となる。
これらの割引制度を受けるためには、(1)毎年4回以上号を追って発行していること、(2)終期の予定がないこと、(3)個人・団体が一括購入後に第三者に無料で頒布されないことなどの条件があり、発行される刊行物は、(1)紙面の広告部分が5割以下であること、(2)1回の発行部数が500部以上あること、(3)1回の発行部数に占める販売割合が8割以上であることなどが定められている。承認条件については、毎年1回定期調査が行われることになっている。
障害者団体用郵便物割引制度は、一般の郵便物や通常の第3種郵便物に比べてはるかに廉価であるため、本来の障害者の福祉のためではなくダイレクトメール(DM)を安価で送る手段として悪用される事件が多発している。これは、すでに第3種郵便物の承認を得ている障害者団体の名前を使って発行される郵便物に、一般のDMを同封し、郵便料金を不正に免れるというもの。このような不正を広告会社広告代理店が仲介斡旋しているケースも多い。中には業者の手引きで、新たに承認を取るという悪質な事例もある。郵便事業株式会社の調査(2008年10月)で、217件ある承認刊行物の中で年間差出数が100万通以上という大量刊行物16件に対して実態調査を行ったところ、16件全件が有料発売条件(1回の発行部数に占める有料発売部数が8割以上)を満たしていなかったことが判明。こういった事例が続発する理由として、障害者団体であることを証明する公共機関の定義があいまいだったために、申請しやすい、更新制度がなかったことなどの制度自体の抜け穴が指摘されている。09年5月には、大量の不正DM発行を見逃したとして、郵便事業株式会社の社員が逮捕されるなど、大掛かりな事件に発展している。

(金廻寿美子 ライター / 2009年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

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