雲雀(読み)ヒバリ

デジタル大辞泉 「雲雀」の意味・読み・例文・類語

ひばり【雲雀/告子】

スズメヒバリ科の鳥。全長17センチくらい。体は褐色の地に黒い斑があり、頭に短い冠羽をもつ。日本では留鳥漂鳥として河原・畑などにすみ、春になると空高く舞い上がりながら、ピーチュク、チルルなど長くて複雑な節回しでさえずる。告天子こくてんし 春》「―より空にやすらふ峠哉/芭蕉
[補説]作品名別項。→雲雀
[類語]揚げ雲雀

ひばり【雲雀】[曲名・戯曲]

原題、〈ドイツLerchenハイドンの弦楽四重奏曲第67番ニ長調の通称。1790年作曲。全4楽章。通称は、第1楽章にひばりのさえずりに似た旋律が用いられることに由来する。
《〈フランスL'Alouette》フランスの劇作家アヌイ戯曲ジャンヌ=ダルク裁判を題材とする。1953年、パリ初演

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精選版 日本国語大辞典 「雲雀」の意味・読み・例文・類語

ひばり【雲雀】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. ヒバリ科の小鳥。全長約一七センチメートルで、スズメよりやや大きい。羽色は地味で、背面は褐色に黒褐色の縦斑(たてふ)があり、羽縁は黄褐色。腹面は淡く、胸に暗色の斑点(はんてん)がある。頭頂の羽毛はやや長く、羽冠を形成。木の枝に止まることはなく、三、四月には高空をさえずりながら飛ぶ。各地の草原・畑・川原などに多く、地上の小動物や草の実などを食べる。四~七月、地上に枯草で椀形の巣を営む。鳴き声が良いので古くから飼い鳥にされる。天鷚(てんりょう)告天子。《 季語・春 》
      1. [初出の実例]「比婆理(ヒバリ)は 天に翔る 高行くや 速総別(はやぶさわけ) 鷦鷯(さざき)捕らさね」(出典:古事記(712)下・歌謡)
      2. 「永き日も囀たらぬひはり哉〈芭蕉〉」(出典:俳諧・続虚栗(1687)春)
    2. ヒバリ科の鳥の総称。約七五種がほぼ世界中に分布。全長一二~二三センチメートルの小鳥で、褐色に暗色縦斑のある地味なものが多い。主として地上で昆虫や種子を食べ、地上に営巣。日本で繁殖するのはヒバリ一種だけである。
    3. ( の細い脚の連想から ) やせて骨ばっているさまにいう語。ひばりぼね。
      1. [初出の実例]「ひばりの様なる腕先に、大の男が真仰(まあを)のけに、地響きうって打ち倒され」(出典:浄瑠璃・天神記(1714)三)
    4. 女性のオペラ歌手などをいう俗語。〔最新百科社会語辞典(1932)〕
  2. [ 2 ]
    1. [ 一 ] ( 原題[ドイツ語] Lerchen ) ハイドン作曲の弦楽四重奏曲ニ長調、作品六四の五の副題。一七九〇年完成。
    2. [ 二 ] ( 原題[ドイツ語] Lerchengesang ) メンデルスゾーン作曲の混声四部合唱曲の曲名。一八三九年作曲。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「雲雀」の解説

雲雀 (ヒバリ)

学名:Alauda arvensis
動物。ヒバリ科の鳥

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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