電線工業(読み)でんせんこうぎょう(英語表記)electric wire industry

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

電線工業
でんせんこうぎょう
electric wire industry

電力,通信用の電線電纜を製造する産業。生産する電線の種類により裸線の製造業,綿線・ゴム線製造業,合成ゴム線製造業,巻線製造業,電力ケーブル製造業,通信ケーブル製造業などに大別することができる。日本では天保3 (1832) 年大坂で初めて銅線が製造されたといわれ,安政7 (60) 年にはゴム被覆した電線が製造されている。その後,電気および通信機器などの急速な普及発達とともに,その品質にも種々の改良が加えられ,光ファイバ超高圧送電線のような高性能の電線などが開発され,近時超電導などの新技術の研究開発も進んでいる。主要な電線製造会社は約 400社と推定され,その9割を中小企業が占める。一般に装置産業であり,多品種少量生産であることなどから,経営基盤は過当競争状態にあり,このため経営の合理化多角化を進めている企業が多い。

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百科事典マイペディアの解説

電線工業【でんせんこうぎょう】

素材の棹銅(さおどう)・アルミニウム地金から電線・ケーブルを製造する工業。製品は構造,用途からきわめて多種で,日本では1998年度約800の業者中一貫生産は大手企業だけ。ほかは大手から心線を購入して被覆線を製造する。同年出荷量・出荷額(輸出を含む)は93万4725t,1兆116億円。その約8割を大手6社が占める。近年では光ファイバーケーブルなど情報通信産業の一翼をになう産業として注目されている。

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世界大百科事典 第2版の解説

でんせんこうぎょう【電線工業】

電線を製造する工業。電線は大別すると裸線,巻線,通信ケーブル,電力ケーブル,被覆線(屋外用ビニル絶縁電線,耐熱電線,ゴム絶縁コードなど)に分かれるが,導体・被覆などの組合せによりその種類は20万種以上に及ぶ。なお電線は銅地金の最大の需要先(約6割)である。 日本の電線メーカーは400社余りと推定されるが,その90%以上は中小企業である。心線から電力ケーブルのような最終製品まで生産する一貫メーカーは10社にすぎず,大手の一貫メーカー7社(住友電気工業古河電気工業日立電線フジクラ昭和電線電纜三菱電線工業タツタ電線)の出荷合計量は,電線市場の6割以上を占める。

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