飴と鞭(読み)あめとむち(英語表記)mit Zuckerbrot und Peitsche

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

飴と鞭
あめとむち
mit Zuckerbrot und Peitsche

政治の術策の一つ。とは被治者の喜ぶものを与えて歓心を買うことを意味し,とは暴力によって被治者を恐怖させることを意味している。歴史的にはプロイセン宰相,O.ビスマルクの政策がこの代表として有名である。ビスマルクは労働者に対し社会主義者排除法をもって弾圧するとともに,社会政策によって懐柔しようとしたことから,「飴と鞭」の政策を最も巧みに行なったとされている。

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大辞林 第三版の解説

あめとむち【飴と鞭】

〔ビスマルクの社会主義運動に対する政策を評した言葉から〕
譲歩と弾圧とを併用して行う支配または指導の方法。

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精選版 日本国語大辞典の解説

あめ【飴】 と 鞭(むち)

しつけなどをする時に、甘い面と厳しい面と両方そなえていることのたとえ。転じて、おだてとおどしの両方で人を支配すること。人参(にんじん)と鞭。「飴と鞭の政治」

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世界大百科事典内の飴と鞭の言及

【弾圧】より

…その意味では,弾圧と同時に部分的価値付与のような補完的手段を伴うことも多い。たとえば,ビスマルクは社会主義者鎮圧法による弾圧のかたわら社会保険諸立法(1883以降)による懐柔策を採ったが,F.メーリングはこの政策を〈飴と鞭〉と表現している。【下斗米 伸夫】。…

【ドイツ帝国】より

…ドイツで帝制をとった国家は史上2度あり,第1は神聖ローマ帝国(962‐1806),第2がビスマルクのドイツ統一により実現したドイツ帝国(1871‐1918)で〈第二帝国〉ともいう。ヒトラーのナチス国家(1933‐45)もこれに次ぐものとして〈第三帝国〉を称した。しかし日本でドイツ帝国というとき,普通第二帝国をさす。
[ドイツ統一]
 ドイツ帝国は,普仏戦争の最中,1871年1月,フランスのベルサイユ宮殿における皇帝戴冠によって誕生した。…

※「飴と鞭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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