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社会政策 しゃかいせいさく Sozialpolitik

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

社会政策
しゃかいせいさく
Sozialpolitik

歴史的には主として貧しい階級や労働者階級の社会的,経済的窮乏状態を防止する目的で生み出されてきた国家政策。今日では福祉政策の形をとって広く用いられる。社会政策の本質については,労働者階級の諸要求に対する国家の譲歩であるとか,総資本としての立場から国家が行う労働力保全策であるなど,種々の学説がある。

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デジタル大辞泉の解説

しゃかい‐せいさく〔シヤクワイ‐〕【社会政策】

資本主義社会における労働問題に対して国家が行う諸政策。労使紛争調停社会保険失業対策など。広くは、社会に発生した諸問題に対する政策。

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世界大百科事典 第2版の解説

しゃかいせいさく【社会政策 social policy】

社会政策という用語は長い歴史を負った言葉であるが,その用法は人によりさまざまであって,いまもなお統一的な了解が成立しているとはいいがたい。社会政策という言葉がどのような領域の政策を指しているかということに即していえば,さしあたり,労働組合立法など労使関係にかかわる政策を基軸とし,工場法をはじめとする労働者の労働条件にかかわる政策,さらには救貧立法から社会保障制度にいたる国民の生活保障にかかわる政策などを包含するものといってよい。

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大辞林 第三版の解説

しゃかいせいさく【社会政策】

資本主義社会で、その体制に生じた社会問題を解決するために国家が行う政策。主に労働問題の解決と勤労者の生活福祉の向上を目的としている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

社会政策
しゃかいせいさく

賃金や労働条件の改善、貧困、健康など社会の諸問題を解決するために国家などが実施する政策。大きく雇用系列と福祉系列に分けることができる。
 社会政策ということばが普及するきっかけとなったのは、19世紀後半のドイツにおいてである。当時の宰相ビスマルクが国内の社会問題対策として打ち出したのが社会政策Sozialpolitikであり、そこには労働者のための社会保険立法等が含まれていた。「世界の工場」といわれたイギリスよりも工業化が遅れ、後進的な立場にあったドイツは国内に課題が山積しており、社会政策として労働者のための疾病保険(1883年)や養老保険(1889年)といった社会保険制度を導入した。社会改良を進めることによって社会不安を緩和し、政治体制を安定させる装置として機能させたのである。
 社会政策が本格的に前進するのは20世紀に入ってからで、各国で熱心に取り組まれるようになった。必ずしも社会政策という名称が一般化したわけではなく、たとえばイギリスでは社会改良や社会正義などということばとして普及したが、日本をはじめドイツの影響を強く受けた国では、当初から社会政策の名称で論議が盛んになされた。
 日本では1897年(明治30)に金井延(かないのぶる)、高野岩三郎(たかのいわさぶろう)らが社会政策学会を結成した。19世紀末以降に社会政策が取り上げられたのは、東洋に限ってみると日本が最初である。日本の場合、工場法(1911年)や健康保険法(1922年)等をはじめとして、主に労働者の労働条件規制や医療保険給付実施といったかたちで社会政策は発展をみた。また、大阪など一部の大都市では簡易食堂や市営住宅をはじめとする「都市社会政策」が、また農村部では医療保険への加入が遅れていたため、国民健康保険の導入(1938年)など「農村社会政策」が進められた。
 第二次世界大戦後になると、欧米を中心にして福祉国家の建設が始まる。「完全雇用」と「社会保障」を両輪とする体制づくりの進展は、社会政策全面開花の時代を迎えることとなり、とりわけヨーロッパにおいてそれが著しかった。このころになると、社会政策という名称が十分に普及していなかったイギリスにおいても、学問的かつ実践的に多用されるようになった。人々の最低限の生活保障を実現する手段として、社会政策は定置された。
 いずれの国においても、政治不安を解消し一定の経済成長を遂げた次に課題となるのが国民生活の安定である。21世紀に入ってからの国際動向をみると、中国、韓国、台湾、シンガポールなどアジアを中心に、多くの国と地域で雇用保障と社会保障を柱とする社会政策が重視されるようになった。先進諸国においても、少子高齢化の進展とも相まって、育児・介護、医療・年金、各種就労支援等において、社会政策の緊要性は高まってきている。[玉井金五]

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世界大百科事典内の社会政策の言及

【労働経済学】より

…けれども今日の労働経済学が分析の対象としていることがらそのものの研究の歴史はきわめて古い。日本ではそれは明治期の学界における労働問題一般の研究に端を発し,その後ドイツ社会政策学の影響を受けた第2次大戦前から戦後にかけての社会政策の長い伝統のもとで発展させられてきた。1950年代半ば以降社会政策研究の蓄積を生かしつつも,一方ではアメリカにおける労働経済学の発展に触発され,他方では日本の労働市場や労働組合運動の実態分析の蓄積の上に立って,労働問題の研究を,市場機構の実証分析をより積極的にふまえた〈労働経済論〉として発展させようという動きが強まり,今日における〈労働経済学〉の萌芽を形成するに至った。…

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