首都圏中央連絡自動車道(読み)しゅとけんちゅうおうれんらくじどうしゃどう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「首都圏中央連絡自動車道」の意味・わかりやすい解説

首都圏中央連絡自動車道
しゅとけんちゅうおうれんらくじどうしゃどう

横浜市から神奈川県厚木(あつぎ)市、東京都八王子市、埼玉県川越(かわごえ)市、茨城県つくば市、千葉県成田市を経て、同木更津(きさらづ)市に至る、都心から40~60キロメートルを環状に連絡する全長約300キロメートルの高規格幹線道路で、略称圏央道。

 東名高速道路(第一東海自動車道)、新東名高速道路(第二東海自動車道)、中央自動車道、関越自動車道、東北自動車道、常磐(じょうばん)自動車道、東関東自動車道等の放射状に延びる高速道路や首都圏の郊外主要都市を連絡し、東京湾横断道路、東京外環自動車道等と一体となって、首都圏の広域幹線道路網を形成する。

 横浜横須賀(よこすか)道路と釜利谷(かまりや)ジャンクションで、新東名高速道路と海老名(えびな)南ジャンクションで、東名高速道路と海老名ジャンクションで、中央自動車道と八王子ジャンクションで、関越自動車道と鶴ヶ島ジャンクションで、東北自動車道と久喜白岡(くきしらおか)ジャンクションで、常磐自動車道とつくばジャンクションで、東関東自動車道水戸線と大栄(たいえい)ジャンクションで、千葉東金(とうがね)道路と東金ジャンクションで、東関東自動車道館山(たてやま)線と木更津ジャンクションで、それぞれ連結し、その先で東京湾横断道路にもつながる。総事業費は約3.4兆円。全延長約300キロメートルのうち、2020年(令和2)時点で約270キロメートルが供用開始している。神奈川県内の釜利谷ジャンクションから藤沢インターチェンジ間と千葉県内の大栄ジャンクションから松尾横芝インターチェンジ間の両未開通区間は工事中。また、供用中のうち茨城県内と千葉県内はおおむね暫定2車線である。

[下保 修 2021年12月14日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「首都圏中央連絡自動車道」の意味・わかりやすい解説

首都圏中央連絡自動車道
しゅとけんちゅうおうれんらくじどうしゃどう

東京を取り巻く総延長約 300kmの高速自動車道。略称は圏央道。首都高速道路中央環状線,東京外郭環状道路東京外環自動車道)とともに 3環状と呼ばれ,首都圏の広域的幹線道路網をつくる。1976年に発表された国土庁の第3次首都圏基本計画で,拠点間交通体系の重点項目として位置づけられた。都心から放射状に延びる東名高速道路などの幹線道路を,都心から半径 40~60kmの地点で環状につなぐことで,通過交通を迂回させ,交通の分散を行なう。区間は神奈川県横浜市(横浜横須賀道路)―千葉県木更津市(東関東自動車道館山線)で,横浜市,神奈川県厚木市,東京都八王子市,埼玉県川越市,茨城県つくば市,千葉県成田市,木更津市といった中核都市および東京湾アクアライン(東京湾横断道路),成田国際空港と連結する。周辺都市同士の連絡を密にし,物資輸送の効率化,交通の円滑化を進めることで,首都機能の再編成や産業活力の向上を目指している。

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