東京都から東海地方を通り、小牧市に至る高速道路。管理は中日本高速道路。法律上の名称は第一東海自動車道で、起点の東京都世田谷(せたがや)区から、神奈川県厚木(あつぎ)市、静岡県御殿場(ごてんば)市、沼津市を経て、静岡県・愛知県を国道1号に並行して西へ進み、愛知県小牧(こまき)市で中央自動車道西宮(にしのみや)線に接続する(この間、海老名(えびな)市、伊勢原(いせはら)市、御殿場市、静岡市、浜松市、豊田市で計画路線の第二東海自動車道と接続する)。延長347キロメートル、東京都―御殿場市間は6車線(一部7車線)、他は4車線である。1965年(昭和40)に全線開通した名神高速道路(中央自動車道西宮線の一部)とともに、東海道ベルト地帯の輸送の大動脈となっているほか、沿線地域の開発の進展に大きな役割を果たしている。
1962年(昭和37)から建設にとりかかり、1968年に一部が開通、1969年に全線が開通した。2010年度(平成22)では、平均して1日約43万台の利用台数があった。
[下保 修]
正式名称は東海自動車道で,東京から愛知県小牧市まで全長346.7kmの高速道路。1969年に完成し,先に開通した名神高速道路と結んで,東海道メガロポリスを貫く日本最大の交通動脈となった。1996年度の利用台数は41万台/日,料金収入は2679億円,平均断面交通量は8万台/日弱に及ぶ。なかでも貨物車が多く,産業的利用が盛んである。名神高速道路と合わせて自動車による全国輸送人キロの2%,トラックによる全国貨物輸送トンキロの17%を担っている。その開通によって三大都市圏の結びつきは強化され,また東京~名古屋間の中間地帯(神奈川県西部,静岡県,愛知県東部など)の人口増加と産業の発展が著しく加速された。例えば袋井市は多くの工業立地,農業や家畜市場の成長などを見て,1965年から80年の間に市の歳入が20倍以上という急成長を示した。日本のトラック輸送はまず東名・名神高速道路上において,車の大型化,運行回転率の向上とワンマン化,適時輸送などの合理化を行い,輸送革新の先駆けとなった。設計速度80~120km/h,4車線(一部6車線)で,すでにその大半の区間で容量不足による自然渋滞,さらには事故,工事による渋滞が増加し,放置を許さない状況となっている。83年より,そのため厚木~御殿場間の6車線への拡幅工事が行われ,さらに第2東名・名神高速道路の建設も始められた。
執筆者:武田 文夫
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