デジタル大辞泉 「駟も舌に及ばず」の意味・読み・例文・類語 駟しも舌したに及およばず 《「論語」顔淵から》いったん口に出した言葉は、4頭立ての馬車で追いかけても、追いつくことはできない。言葉は慎むべきであるというたとえ。駟馬を追う能あたわず。[類語]駟馬しばも追う能あたわず・口は禍わざわいの門かど・口から高野こうや・口の虎は身を破る・口を守る瓶かめの如くす・舌は禍わざわいの根・舌の剣つるぎは命を絶つ・蛙は口ゆえ蛇に呑まるる 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「駟も舌に及ばず」の意味・読み・例文・類語 し【駟】 も 舌(した)に及(およ)ばず 一度口から出したことばは、四頭立ての馬車で追いかけても追いつかない。ことばは慎むべきであることをいう。しば(駟馬)も追う能(あたわ)ず。[初出の実例]「文章之士定レ為レ誰、三寸舌端駟不レ及」(出典:菅家文草(900頃)二・有所思)[その他の文献]〔論語‐顔淵〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
故事成語を知る辞典 「駟も舌に及ばず」の解説 駟も舌に及ばず 一度、口に出したことばは、取り消すことができない、ということ。 [使用例] (失敗しまった! 妻の不断に似合わず、いやに気のついたことをしたもんだ。これじゃ、ゴルフに行ったと云うんじゃなかった!)と、後悔したが駟も及ばず[菊池寛*貞操問答|1935] [由来] 「論語―顔がん淵えん」に出て来る、孔子の弟子、子し貢こうのことばから。ある国の役人が「君子は実質が一番で、身を飾る必要なんてない」と言ったのに対して、子貢は、「駟も舌に及ばず(四頭立ての馬車でも、ことばの伝わる速さには及ばない)」と言って相手の意見が取り消せないことを指摘してから、反論を加えています。「駟」とは、四頭立てでとてもスピードの出せる馬車のことです。 出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報