高三隆達(読み)タカサブリュウタツ

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「高三隆達」の解説

高三隆達 たかさぶ-りゅうたつ

1527-1611 織豊-江戸時代前期の音曲師。
大永(たいえい)7年生まれ。高三隆喜の末子隆達節創始者。和泉(いずみ)(大阪府)堺の薬種商の家に生まれる。幼時に出家して日蓮宗顕本寺にすむ。のち還俗(げんぞく)し,家をついだ甥(おい)を後見した。小歌の名人として知られ,さまざまな音曲を折衷して隆達節をあみだした。また連歌や書画にもすぐれ,書は堺流とよばれた。慶長16年11月25日死去。85歳。号は自庵。

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世界大百科事典(旧版)内の高三隆達の言及

【隆達節】より

…近世初期,隆達(1527‐1611)が節付けした歌謡。単に隆達または隆達小歌,隆達の歌などともいう。隆達は泉州堺の生れ,高三(たかさぶ)を姓とする。その祖先は漢人の劉氏と伝え,1174年(承安4)来日して博多に住し,帰化して高(たか)三郎兵衛を称し,代々この名を用いた。北朝の貞治(1362‐68)ころ,9代三郎兵衛道玄のときに堺に移住,薬種と交易を業とし,このころ高三と通称して苗字とした。隆達は隆喜の末子で,早くから僧籍に入り,高三家の菩提寺,堺の顕本寺(けんぽんじ)(法華宗)内に自在庵を営み,自庵隆達と号した。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」