高岡神社(読み)たかおかじんじや

日本歴史地名大系 「高岡神社」の解説

高岡神社
たかおかじんじや

[現在地名]窪川町仕出原

藤居ふじい山麓に鎮座。南前方に仕出原しではら宮内みやうち田地が広がり、その南を四万十しまんと川が西南流する。古くは仁井田にいだ明神といい、社殿が五殿あるため五社ごしやともいった。東から大日本根子彦太邇命(孝霊天皇)を祀る東大宮ひがしおおみや、磯城細媛命を祀る今大神いまおおかみ、大山祇神・吉備彦狭島命を祀る中宮なかみや伊予二名島小千命を祀る今宮いまみや、天狭貫神を祀る森之宮もりのみや(聖宮)が鎮座。天正一七年(一五八九)の仁井田之郷地検帳でも「東ヨリ付」と注して大宮八代三歩、今大神四代二歩、中宮一〇代三歩、今宮七代一歩、森之宮八代一歩の宮床が記されている。旧県社。

神社の由来には諸説あり、いずれも伝承の域を出ない。西川角にしかわづの出身で吉益東洞門下の医師甲把瑞益が明和七年(一七七〇)に著した仁井田之社鎮座伝記(「南路志」所収)によると、伊予河野氏の流れを引く小千(越知)玉澄が伊予から来住、地主神の「仁井の翁」と力を合せて土地を開き、祖神を祀って仁井田大明神としたと伝える。

高岡神社
たかおかじんじや

[現在地名]北房町上中津井

横山よこやまにある。上中津井かみなかつい・下中津井、津々つづ西方にしかた(現高梁市)をさす通称中井なかつい郷四ヵ村の総鎮守祭神は大倭根子日子賦斗邇命。明和五年(一七六八)の縁起書(中津井誌)によると、延喜四年(九〇四)津々・中津井両村境の高丸山に創建された。長和五年(一〇一六)善滋為政が「はふりこが祈るもしるく高岡の社の神も君を守れる」と詠じ(備中誌)、五社大明神ともよばれた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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