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魚住泊 うおずみのとまり

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

魚住泊
うおずみのとまり

奈良時代,播磨国明石郡 (明石市西部) につくられた港。行基が開いた五泊の一つ。天長年間 (824~834) 以降,鎌倉時代までたびたび修築が企てられたが成功しなかった。

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百科事典マイペディアの解説

魚住泊【うおずみのとまり】

兵庫県明石市西郊の江井島(えいがしま)港辺りにあった古代〜中世の港津。行基が開いたと伝える摂播五(せっぱんごはく)の一つ。《万葉集》巻6の笠金村の歌に〈名寸隅(なきすみ)〉とみえ,これを魚住(なすみ)と書き,〈うおずみ〉とよまれるようになったといわれる。

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世界大百科事典 第2版の解説

うおずみのとまり【魚住泊】

天平年中に僧行基(ぎようき)が開いたと伝える摂播五泊(ごはく)(河尻,大輪田,魚住,韓(から),檉生(むろう))の一つ。間隔は当時の1日航程で,魚住泊は兵庫県明石市西郊の江井島(えいがしま)港にあたるといい,〈しょうにんさんのはと〉と呼ぶ突堤や,近くには行基開創と伝える長楽寺もある。付近一帯は海食のはげしい洪積段丘で,築造後も破壊がはげしく,832年(天長9)清原夏野の奏状によってその修築を播磨国衙に命じ,867年(貞観9)に東大寺僧賢和が石椋(いしくら)を修築したが,914年(延喜14)には三善清行が意見封事のなかでその修築を奏したことから,すでに破損していたことがわかる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

魚住泊
うおずみのとまり

兵庫県明石(あかし)市江井島(えいがしま)にあった古代の港。五泊(ごはく)の一つ。海岸侵食が激しかったらしく、修築と崩壊が繰り返された。三善清行(みよしきよゆき)の『意見封事(いけんふうじ)十二箇条』によると、天平(てんぴょう)年間(729~749)の建立、延暦(えんりゃく)(782~806)末年まで存続、弘仁(こうにん)年間(810~824)崩壊、天長(てんちょう)年間(824~834)修築(『類聚三代格(るいじゅうさんだいきゃく)』天長9年5月11日官符にみえる)、承和(じょうわ)(834~848)末年再崩壊、貞観(じょうがん)(859~877)初年修理開始(同貞観9年3月27日官符にもみえる)、しかし未完成、とある。その後も重源(ちょうげん)、重聖(ちょうせい)、性海(せいかい)らの僧が修築を行っている。天平年間の建立とは、行基(ぎょうき)に仮託した伝承で信用しがたいが、いつから存在したか明らかでない。[栄原永遠男]

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世界大百科事典内の魚住泊の言及

【関銭】より

関所を通過する人馬や貨物などに対して徴収した税。関所の通行料としての関銭という言葉は通行料徴収を目的とした関所が多く設置されてくる鎌倉後期にはみられず,時代の下った室町から戦国期にかけて関賃とともに関所通行料の一般的呼称として用いられている。関所の通行料の呼称としては関料,関手(せきて)が鎌倉後期に,それより少し古くは関米,あるいはこれと同義の升米(しようまい)が用いられている。このような通行料の早い例としては平安初期の838年(承和5)大輪田船瀬において,〈勝載(しようさい)料〉と称してその修築費にあてるため往来船舶から通行料が徴収されていたのが挙げられる。…

【瀬戸内海】より

…本州,四国,九州に囲まれた日本最大の内海。北部一帯の中国山地,中国高原,冠山山地,西部の九州火山地域および九州山地,南部の四国山地,南東部の紀伊山地に囲まれた西日本内帯に属する陥没地帯である。一般的には友ヶ島水道(紀淡海峡),鳴門海峡,豊予海峡,関門海峡の4海峡(瀬戸)によって外海と隔てられた内海を指し,この範囲での島(満潮時の周囲0.1km以上)の数は約700(うち有人島は約150)である。瀬戸内海環境保全特別措置法では,南は和歌山県日ノ御埼(ひのみさき)~徳島県蒲生田(かもだ)岬を結ぶ線,愛媛県高茂岬(こうもざき)~大分県鶴御崎(つるみさき)を結ぶ線,北は山口県火ノ山下灯台~福岡県門司崎灯台を結ぶ線と陸地とによって囲まれた,紀伊水道,大阪湾,播磨灘,備讃瀬戸,備後灘,燧(ひうち)灘,芸予海峡,安芸灘,広島湾,伊予灘,周防灘,別府湾,豊後(ぶんご)水道の水域および外海の響(ひびき)灘の一部を含めている。…

※「魚住泊」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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