日本大百科全書(ニッポニカ) 「鮫島実三郎」の意味・わかりやすい解説
鮫島実三郎
さめしまじつさぶろう
(1890―1973)
物理化学者、コロイド化学者。明治23年7月3日、大阪に生まれる。1914年(大正3)東京帝国大学理科大学を卒業、リチャーズ(アメリカ)、ドナン(イギリス)、ペラン(フランス)らのもとに学び、1922年(大正11)東北帝国大学教授、翌1923年東京帝国大学教授となった。固体による気体収着の研究などから界面化学の道へ進み、多くの後進を養成して、日本のコロイド、界面化学の指導的地位にあった。1926年には欧文日本化学会誌を創刊、日本の化学の国際化に寄与した。1952年(昭和27)日本学士院賞受賞。昭和48年4月30日、東京で死去した。
[中川鶴太郎]