鶏群の一鶴(読み)ケイグンノイッカク

デジタル大辞泉 「鶏群の一鶴」の意味・読み・例文・類語

鶏群けいぐん一鶴いっかく

《「晋書」嵆紹伝から》凡人の中に、すぐれた人物一人まじっていることのたとえ。
[類語]掃き溜めに鶴くれない園生そのうに植えても隠れなし珠玉の瓦礫がれきに在るが如し藪に剛の者

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精選版 日本国語大辞典 「鶏群の一鶴」の意味・読み・例文・類語

けいぐん【鶏群】 の 一鶴(いっかく)

  1. ニワトリの群れの中に、一羽だけ鶴(つる)がまじっていること。凡人の中に、すぐれている人が一人だけまじっているたとえ。
    1. [初出の実例]「これを他所(よそ)頑童(わんぱく)共に比べては鶏群(ケイグン)一鶴(イッカク)とは行かずとも白鷺位には見え」(出典:当世少年気質(1892)〈巖谷小波〉八)

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故事成語を知る辞典 「鶏群の一鶴」の解説

鶏群の一鶴

凡人の中に一人だけ交じっている、優れた人物のたとえ。

[使用例] お雪はあの土地の女には似合わしからぬ容色才智とを持っていた。鶏群の一鶴であった[永井荷風濹東綺譚|1937]

[由来] 「世説新語容止」に見える話から。三世紀、西せいしん王朝の時代の中国でのこと。ある人が、けいしょうという文人のことを、ひときわ容貌が目立っていて、まるで「かくの鶏群に在るがごとし(野生の鶴が、ニワトリの群れの中にいるようだ)」といったところ、彼のお父さんはもっとすごいよ、と言われてしまった、ということです。

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