精選版 日本国語大辞典 「凡人」の意味・読み・例文・類語
ぼん‐にん【凡人】
〘名〙
※小右記‐長保元年(999)一二月二日「依御遺令用凡人礼」
※高野本平家(13C前)二「賢王猶御あやまりあり、況や凡人(ホンニン)にをいてをや」
② 普通の人。ただの人。凡夫。ぼんじん。
※平治(1220頃か)下「ようきれ。とて見かへりて、にらまれける眼ざしは、げに凡人とはみえざりけり」
③ とるべき出自を持たぬ僧。出自の身分の高い僧を貴種と呼ぶのに対していう。
※醍醐寺新要録(1620)「是は大阿闍梨貴種也。凡人の例は報恩院其証也」
[語誌]→「ぼんじん(凡人)」の語誌。
ぼん‐じん【凡人】
〘名〙
① 皇族や貴族に対して身分の低い人。平民。ぼんにん。〔晉書‐烈女伝・慕容垂妻段氏〕
② 世間に普通の、なみの人。ただの人。凡夫。ぼんにん。
[語誌]「文明本節用集」以下、節用集類はすべて「ぼんにん」と示されて、「和英語林集成」も三版に至るまで「ぼんにん」だけである。また、国語辞典で「ぼんじん」が立てられるのは明治三〇年(一八九七)以降。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報