黄州(読み)こうしゅう

精選版 日本国語大辞典 「黄州」の意味・読み・例文・類語

こう‐しゅうクヮウシウ【黄州】

  1. 中国、隋代に現在の湖北黄岡県を中心とする地域に置かれた州名。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「黄州」の意味・わかりやすい解説

黄州(中国)
こうしゅう / ホワンチョウ

中国中部、湖北(こほく)省東部の黄岡(こうこう)市の市轄区。長江(ちょうこう)(揚子江(ようすこう))中流部北岸にあり、鄂州(がくしゅう)市と相対する。人口37万5300(2015)。黄岡市の行政の中心地である。秦(しん)代に邾(ちゅ)県が置かれ、南北朝の斉(せい)のとき斉安県と改めた。隋(ずい)代以後は黄岡県とよばれ、1990年に市制が施行され、黄州と改称した。1995年黄岡地区と黄州市が合併して地級市の黄岡市となり、同市の市轄区となった。米、小麦ワタ、イモ類、ゴマ、タバコ、ナタネアブラナ)を産し、機械、製紙、綿紡織工業が立地する。東坡赤壁(とうばせきへき)、安国寺、青雲塔などの名勝旧跡がある。

[河野通博・編集部 2017年8月21日]


黄州(朝鮮民主主義人民共和国)
こうしゅう / ホワンチュ

北朝鮮黄海北道(こうかいほくどう/ファンヘプクド)黄州郡にある邑(ゆう)(町)。郡の所在地。黄州準平原を占める農産地帯の中心地で、黄州川右岸にある。国営農機械賃貸センターと果樹農場がある。農産物は米、麦類が多く、リンゴの名産地でもある。地方工業企業体の紡績工場、食料加工工場がある。

[魚 塘]

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改訂新版 世界大百科事典 「黄州」の意味・わかりやすい解説

黄州 (こうしゅう)
Hwangju

朝鮮民主主義人民共和国,黄海北道北部の郡。大同江の中・下流域に広く展開する楽浪準平原の一画をなし,郡中央を黄州江が西方へ貫流している。平野と水に恵まれた北朝鮮の代表的な穀倉地帯である。また,ところどころにみられる残丘の斜面は果樹園として利用され,黄州リンゴの産地として名高い。義州からソウルに至る幹線鉄道の京義線(現在は38度線で分断)が南北に走り,郡の中心地黄州邑は大同江河港都市の松林市への分岐点となっている。
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百科事典マイペディア 「黄州」の意味・わかりやすい解説

黄州【こうしゅう】

朝鮮民主主義人民共和国,黄海北道北西部の町。京義線に沿い,松林支線の分岐点。黄州平野の中心で,黄州リンゴの産地。漢方薬材,鉄鉱の産出もある。
→関連項目黄海北道

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