黄金バット(読み)オウゴンバット

デジタル大辞泉 「黄金バット」の意味・読み・例文・類語

おうごんバット〔ワウゴン‐〕【黄金バット】

紙芝居主人公黄金骸骨がいこつマスクに赤マント姿が子供人気を呼んだ。昭和5年(1930)秋、鈴木一郎作、永松健夫(本名武雄)画によるものが最初。その後、昭和10年ごろまで多く作者によって全国に広まった。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「黄金バット」の意味・わかりやすい解説

黄金バット
おうごんばっと

子供相手に演じる紙芝居の主人公として、1930年(昭和5)に創作された超人。作者は鈴木一郎(本名平太朗)。黄金骸骨(がいこつ)に赤マント、中世騎士風のスタイルを考案し、最初に絵を描いたのは永松健夫(たけお)で、続いて加太こうじらも描き、31~34年には圧倒的な人気を得た。作者は少年時代に愛読した押川春浪(おしかわしゅんろう)の武侠(ぶきょう)小説の影響で物語をつくったが、むしろ春浪の作品のヒントになったジュール・ベルヌの空想科学冒険物語に似ている。第二次世界大戦後も紙芝居や児童雑誌に復活し、68年(昭和43)にはアニメーションとしてテレビ放映された。正義味方、黄金バットは当時の少年たちのアイドルであり、後の月光仮面など超人(スーパーマン)の先駆ともいうことができる。

[加太こうじ]

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デジタル大辞泉プラス 「黄金バット」の解説

黄金バット〔ミュージカル〕

日本のミュージカル作品。東由多加主宰の日本のミュージカル劇団、東京キッドブラザース(当時はキッド兄弟商会)が1970年1月から4月にかけて、東京渋谷喫茶店、ステージショップ「ヘアー」で上演した和製ロック・ミュージカル作品。一部の台詞を英語化し、新曲を追加した「GOLDEN BAT」は同年5月からアメリカ・ニューヨークのオフ・ブロードウェイで上演され、絶賛を浴びた。

黄金バット〔アニメ〕

日本のテレビアニメ。放映はよみうりテレビ、日本テレビ系列(1967年4月~1968年3月)。制作:第一動画。紙芝居『黄金バット』のアニメ化作品。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「黄金バット」の解説

黄金バット おうごんバット

紙芝居の主人公。
髑髏(どくろ)の顔貌に赤マント,白タイツ,腰には剣。天地にとどろく笑い声とともに登場し,世界征服をたくらむ怪人ナゾーとたたかう。昭和5年鈴木一郎原作,永松武雄画の紙芝居「黒バット」に登場,悪人黒バットをほろぼし,タイトルも「黄金バット」とかわり,子供たちのヒーローになる。のち加太こうじらが作画に参加した。

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