精選版 日本国語大辞典「黒檜」の解説
くろ‐べ【黒檜】
〘名〙 ヒノキ科の常緑高木。本州、四国の深山に生え、庭木にもする。幹は高さ一〇~三〇メートル、径四〇~七〇センチメートルになる。樹皮は赤褐色を帯び、枝はアスナロに似た緑色の鱗片状の葉でおおわれる。五月ごろ、枝端に藍色の花を単生し、果実は球果(松かさ)で長さ約一センチメートルの楕円形をし、六~八片の種鱗からなる。材は柔らかく工作しやすいので建築・器具用とする。ねずこ。くろび。くろべすぎ。ごろうひば。
※合巻・正本製(1815‐31)初「はしらは栂の四方柾、たたみはりうびん、黒部(クロベ)の天井」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報