三遊亭 小円朝(2代目)(読み)サンユウテイ コエンチョウ

新撰 芸能人物事典 明治~平成 の解説

三遊亭 小円朝(2代目)
サンユウテイ コエンチョウ


職業
落語家

本名
芳村 忠次郎

別名
前名=三遊亭 円平,三遊亭 朝松,三遊亭 小円太,三遊亭 円花,三遊亭 小円太,三遊亭 金馬(初代)(サンユウテイ キンバ),三遊亭 円馬

生年月日
安政4年 12月16日

経歴
三遊亭円麗の子。8歳の頃から初代三遊亭円馬の門に入って円平の名で寄席に出た。明治4年頃に父の弟弟子である初代三遊亭円朝の門人となり朝松、7年頃に小円太となった。女性問題で師をしくじった後、地方を回り、14年頃に帰参して円花の名で再出発。18年頃に小円太に戻し、26年頃に初代三遊亭金馬となった。36年円馬と改名したが、上方で2代目三遊亭円馬が活躍中であったことから、38年1月小円朝を名乗った。地味な芸風で、師匠直伝の人情噺を克明に演じた。

没年月日
大正12年 8月13日 (1923年)

家族
父=三遊亭 円流(落語家)


三遊亭 小円朝(3代目)
サンユウテイ コエンチョウ


職業
落語家

本名
芳村 幸太郎

生年月日
明治25年 8月8日

出生地
東京・下谷

経歴
明治40年16歳で父の門下となり、朝松を名乗る。小円治を経て、大正6年円之助で真打。11年4代目円橘となり、昭和2年3代目小円朝を襲名。18年船遊亭志ん橋と改名したが、22年再び小円朝に戻った。芸風は地味だが、古典落語原型に近い形で綿密に演出し、精緻な演技定評があった。また、永年東京大学落語研究会の学生に実技指導を行い、プロよりも優先して稽古をつけてもらった東大生は100人にもなる。代表的な演目に「あくび指南」「三味線栗毛」「二番煎じ」など。

没年月日
昭和48年 7月11日 (1973年)

伝記
落語―知れば知るほど落語長屋の知恵左近 著矢野 誠一 著(発行元 実業之日本社青蛙房 ’07’86発行)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

20世紀日本人名事典 の解説

三遊亭 小円朝(3代目)
サンユウテイ コエンチョウ

明治〜昭和期の落語家



生年
明治25(1892)年8月8日

没年
昭和48(1973)年7月11日

出生地
東京・下谷

本名
芳村 幸太郎

経歴
明治40年16歳で父の門下となり、朝松を名乗る。小円治を経て、大正6年円之助で真打。11年4代目円橘となり、昭和2年3代目小円朝を襲名。18年船遊亭志ん橋と改名したが、22年再び小円朝に戻った。芸風は地味だが、古典落語を原型に近い形で綿密に演出し、精緻な演技に定評があった。また、永年東京大学落語研究会の学生に実技指導を行い、プロよりも優先して稽古をつけてもらった東大生は100人にもなる。代表的な演目に「あくび指南」「三味線栗毛」「二番煎じ」など。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus の解説

三遊亭小円朝(2代) さんゆうてい-こえんちょう

1858*-1923 明治-大正時代の落語家。
安政4年12月16日生まれ。江戸の人。初代三遊亭円朝の門下。小円太で真打となり,三遊亭金馬(初代)をへて明治36年円馬を名のるが,大阪の2代三遊亭円馬の意をうけて38年小円朝と改名。円朝ゆずりの人情噺(ばなし)を演じ,三遊派の頭取をつとめた。大正12年8月13日死去。67歳。本名は芳村忠次郎。

三遊亭小円朝(3代) さんゆうてい-こえんちょう

1892-1973 明治-昭和時代の落語家。
明治25年8月8日生まれ。2代三遊亭小円朝の長男。16歳で父の門人となり,朝松,小円治をへて大正6年橘家円之助で真打。4代橘家円蔵にあずけられ,4代三遊亭円橘をへて昭和2年3代小円朝を襲名。「あくび指南」「笠碁」などを得意とした。昭和48年7月11日死去。80歳。東京出身。本名は芳村幸太郎。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 の解説

三遊亭 小円朝(2代目) (さんゆうてい こえんちょう)

生年月日:1857年12月16日
明治時代;大正時代の落語家
1923年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の三遊亭 小円朝(2代目)の言及

【三遊亭金馬】より

…(1)初代(1857‐1923∥安政4‐大正12) 本名芳村忠次郎。三遊亭円朝門下,のち2代三遊亭小円朝となった。(2)2代(1868‐1926∥明治1‐昭和1) 本名碓井米吉。…

【落語】より


[落語研究会結成]
 1897年に春錦亭柳桜が,1900年に円朝,燕枝が死去した東京落語界は,円朝没後の三遊派を統率していた4代円生をも04年に失い,上方落語界の隆盛ぶりを見るにつけても善後策をたてねばならなかった。初代三遊亭円左(1855‐1911)が,本格の噺の確立をめざして,落語・講談速記界の第一人者今村次郎に相談したことから,4代橘家円喬(1865‐1912),初代三遊亭円右(1860‐1924),初代三遊亭小円朝(1857‐1923),4代橘家円蔵(1864‐1922),3代柳家小さん(1857‐1903)とともに1905年に第1次落語研究会結成の運びとなった。こういう芸道精進から東京落語は黄金時代に入った。…

※「三遊亭 小円朝(2代目)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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