千里(読み)ちさと

精選版 日本国語大辞典 「千里」の意味・読み・例文・類語

ち‐さと【千里】

〘名〙
多く村里。あちこちの村々。
長秋詠藻(1178)中「月清み宮この秋をみわたせばちさとにしける氷なりけり」
② 長い道のり。遠い距離。また、はるかかなたの所。せんり。
古今六帖(976‐987頃)五「はるばると千さとの程をへだててはまれの使ひもうれしかりけり」

せん‐り【千里】

〘名〙 一里千倍の距離。約三九三〇キロメートル。転じて、千里ほどの遠い所。遠方。千里におよぶほどの広い地域。
懐風藻(751)暮春曲宴南池〈藤原宇合〉「夫王畿千里之間、誰得勝地
読本椿説弓張月(1807‐11)拾遺「都鄙参詣の良賤、千里(センリ)を遠しとせず」 〔詩経‐商頌・玄鳥

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デジタル大辞泉 「千里」の意味・読み・例文・類語

ち‐さと【千里】

数多くの村里。
「月清みよもの大空雲消えて―の秋をうづむ白雪」〈拾遺愚草・上〉
たいへん遠い道のり。せんり。
「―を行くも親心、子を忘れぬと聞くものを」〈謡・隅田川

せん‐り【千里】

1里の1000倍。転じて、きわめて遠い所。

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普及版 字通 「千里」の読み・字形・画数・意味

【千里】せんり

遥か。遠い。〔青箱雑記、七〕陳、未だ時にはず。嘗(かつ)て詩を作りて曰く、千里の好山に、雲乍(たちま)ち斂(をさ)まり 一樓のに、雨初めてると。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「千里」の解説

千里 ちり

苗村千里(なえむら-ちり)

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