SARS(新型肺炎)(読み)さーずしんがたはいえん

家庭医学館 「SARS(新型肺炎)」の解説

さーずしんがたはいえん【SARS(新型肺炎)】

 SARSコロナウイルスの感染による新型肺炎で、重症急性呼吸器症候群(じゅうしょうきゅうせいこきゅうきしょうこうぐん)ともいいます。潜伏期間は、2~7日。
●症状
 38℃以上の高熱せき息切れ・呼吸困難などの呼吸器症状が現われます。これらの症状に、10日以内に流行地に渡航、あるいは渡航した人と接触した場合、この病気が疑われます。胸部X線検査で、肺炎や呼吸促迫症候群のような像がみられるとSARSの可能性があると診断されます。
●治療
 有効な治療法はわかっていません。可能性のある人は、専門の病院に入院して、解熱と呼吸器症状の改善による対症療法が行なわれます。対症療法によって、多くは軽快しますが、まれに重症化して、呼吸不全で命にかかわることもあります。
●予防
 流行地には、旅行しないようにしましょう。飛沫(ひまつ)感染するので、流行地では、マスクをする、外出後は手洗いうがいを励行しましょう。ウイルスはアルコールや漂白剤消毒で死滅します。

出典 小学館家庭医学館について 情報

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