家庭医学館 「SARS(新型肺炎)」の解説
さーずしんがたはいえん【SARS(新型肺炎)】
●症状
38℃以上の高熱、せき・息切れ・呼吸困難などの呼吸器症状が現われます。これらの症状に、10日以内に流行地に渡航、あるいは渡航した人と接触した場合、この病気が疑われます。胸部X線検査で、肺炎や呼吸促迫症候群のような像がみられるとSARSの可能性があると診断されます。
●治療
有効な治療法はわかっていません。可能性のある人は、専門の病院に入院して、解熱と呼吸器症状の改善による対症療法が行なわれます。対症療法によって、多くは軽快しますが、まれに重症化して、呼吸不全で命にかかわることもあります。
●予防
流行地には、旅行しないようにしましょう。飛沫(ひまつ)感染するので、流行地では、マスクをする、外出後は手洗いやうがいを励行しましょう。ウイルスはアルコールや漂白剤の消毒で死滅します。