TDK(読み)ティーディーケー

改訂新版 世界大百科事典 「TDK」の意味・わかりやすい解説

TDK[株] (ティーディーケー)

世界一のフェライト,磁気テープメーカー。前身東京電気化学工業(株)は,日本で発明された磁性材料フェライトの工業化を目的に1935年設立された。同社の主力製品は,昭和30年代までラジオ・テレビ用のフェライト製品であったが,40年代にはオーディオテープ,50年代にはビデオテープ,さらにHDD磁気ヘッドが加わった。このため現在では総合電子部品メーカーへと発展している。ちなみに民生用フェライト,オーディオテープ,ビデオテープの主力3製品とも世界一のシェアを誇り,高収益力の背景となっている。83年に現社名改称(ただし登記上の社名はティーディーケイ)。また1968年に台湾に台湾東電化股份有限公司を設立して以来,国際化を積極的に進めている。資本金326億円(2005年9月),売上高6579億円(2005年3月期)。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「TDK」の意味・わかりやすい解説

TDK
ティーディーケイ

電子素材,電子部品メーカー。1935年フェライト製の磁性体,フェライトコアの事業化を目的に東京電気化学工業として設立。1953年磁気テープの「シンクロテープ」を発売。1968年音楽用カセットテープSD」をアメリカ合衆国で発売,爆発的に普及した。1983年現社名に変更。2014年記録メディア事業から撤退。創業以来の磁性技術をいかし,磁気ディスクハードディスク)用の磁気ヘッドをはじめ,磁器コンデンサ製品などを開発製造する。

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日本の企業がわかる事典2014-2015 「TDK」の解説

TDK

正式社名「TDK株式会社」。英文社名「TDK CORPORATION」。電気機器製造業。昭和10年(1935)「東京電気化学工業株式会社」設立。同58年(1983)現在の社名に変更。本社は東京都港区芝浦。電子部品メーカー。日本で初めて音楽カセットテープを製品化したことで知られる。現在はコンデンサー・HDD用ヘッド・有機ELディスプレイなど電子素材部品が主力。東京証券取引所第1部・ロンドン証券取引所上場。証券コード6762。

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