日本大百科全書(ニッポニカ) 「磁気ヘッド」の意味・わかりやすい解説
磁気ヘッド
じきへっど
magnetic head
オーディオ用テープレコーダーやビデオテープレコーダーにおいて、磁気テープに接触させる磁性体の部分をいう。磁気テープに、電気信号を磁気信号として記録させるもの、記録されている磁気信号を電気信号に変換するもの、および磁気信号を消去するものがあり、目的に応じて記録ヘッド、再生ヘッド、消去ヘッドとよばれている。一つのヘッドで記録・再生の両機能を兼ねたものもあり、これはとくにカセットテープレコーダーのように重量・寸法などに制限がある場合に使用される。ヘッドの構造は記録用、再生用ともにリング状コアの一部に狭いギャップ(間隔)を設けてあり、コアの一部にコイルが巻かれている。消去ヘッドには幅の広いギャップのものが使われる。なお、磁性材料としてはパーマロイ、フェライト、センダスト、アルパームなどが使用されている。
[金木利之・吉川昭吉郎]