日本大百科全書(ニッポニカ) 「COD」の意味・わかりやすい解説
COD
しーおーでぃー
河川、産業廃水などの汚染の程度を示すもので、mg/L(またはppm)で表される。化学的酸素要求量(化学的酸素消費量)chemical oxygen demandの略称。水中の被酸化性物質(主として有機化合物)を強酸化剤で酸化するときに消費される酸化剤の量を酸素の量に換算したものである。日本産業規格(JIS(ジス))の「分析化学用語(基礎部門)」(JIS K0211)では、CODを「水中の有機物を化学的に酸化し、そのとき消費する酸化剤に相当する酸素の量をmg/Lで示す、水の有機物による汚濁度の指標」と定義している。測定には過マンガン酸カリウム、重クロム酸カリウムなどを酸化剤として用いる。第一鉄塩、亜硝酸塩、硫化物などが酸化を受ける。湖沼、海域等で利用目的に応じ、1~8mg/L以下と定められている。
[山崎 昶]