カザック(英語表記)Hermann Kasack

デジタル大辞泉 「カザック」の意味・読み・例文・類語

カザック(〈ロシア〉Kazak)

コサック

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精選版 日本国語大辞典 「カザック」の意味・読み・例文・類語

カザック

〘名〙 (Kazak) =コサック

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改訂新版 世界大百科事典 「カザック」の意味・わかりやすい解説

カザック
Hermann Kasack
生没年:1896-1966

ドイツ小説家,詩人ポツダムに生まれ,文学と経済学を学び,1927年からフリーの文筆家となる。ナチス時代は文学活動を禁止され,レルケらと助け合いつつ国内亡命の生活を送る。41年にズールカンプ書店の原稿審査員となり,終戦を迎える。戦争中に書いた長編《流れの背後都市》(1947)はカフカ的ビジョンによって全体主義体制を風刺しているところが時流に合い,一躍有名作家となる。48年のペン・クラブ誕生に尽力,49年ドイツが東西に分裂するとき,ペン・クラブの統一を維持しようと奔走するが成功せず,西独シュトゥットガルトに移住する。53-59年ダルムシュタットの文学アカデミー会長を務め,ナチス時代の文化政策のひずみの是正をはかり,弾圧され埋もれていた作家の再発掘を推進した。小説《織機》(1949),《大きな綱》(1952)は社会風刺的なもの。詩集《永遠の存在》(1943),《すかし》(1964)は主として自然抒情詩である。
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百科事典マイペディア 「カザック」の意味・わかりやすい解説

カザック

ドイツの作家。抒情詩人として出発,ナチス時代には執筆を禁じられ,戦後に小説《流れの背後の都市》を発表,超現実的な手法で,機能一点張りに機械化された近代社会の風刺図を描いた。編集者として,また文学アカデミー会長としても功があった。

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世界大百科事典(旧版)内のカザックの言及

【ジュストコル】より

…両脇の裾にたたまれたひだは,後裾の背割とともに,乗馬の必要に由来する。この衣服の前身は騎兵や銃士のカザックとよばれる外套であった。前あきにはブレードやししゅうで飾られたボタンとボタンホールが密に並ぶ。…

※「カザック」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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