ヒートショック(読み)ひーとしょっく(その他表記)heat shock

デジタル大辞泉 「ヒートショック」の意味・読み・例文・類語

ヒート‐ショック(heat shock)

温度急変で体がダメージを受けること。冷凍倉庫で作業した後、急に真夏炎天下に出たときや、暖房の効いた部屋から寒い廊下に出たときなどに起こる。脈拍血圧が上昇して、心筋梗塞脳卒中を引き起こす要因となりうる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヒートショック」の意味・わかりやすい解説

ヒートショック
ひーとしょっく
heat shock

温度の急激な変化による血圧の急上昇や急下降、脈拍の変動などがからだに及ぼす悪影響。ことに外気温と室温が極端に異なる12月から1月の寒冷な季節では、入浴前後や入浴中あるいはトイレへの移動や使用中に心肺停止をきたす人の数が激増する。入浴による血圧の変動の場合では、入浴前の脱衣によって急な寒冷刺激を受けると、体表温度を下げさせまいと毛細血管が収縮して血圧は急激に上がる。また入浴直後も急に熱い湯に触れると交感神経が興奮して血圧は上昇するが、入浴中はからだが温まって血管は拡張し血圧は下がる。しかし、入浴後は体温を奪われまいと再び毛細血管が収縮して血圧が上昇する。急激な血圧上昇は、心筋梗塞(こうそく)および脳梗塞脳出血など脳卒中を起こす原因となり、不整脈が出現したり失神に陥ることもある。また急激な血圧低下によって失神やめまいが起こり、浴槽で負傷したり、おぼれて死亡する危険性が増大する。とくに高齢者や、高血圧、糖尿病、肥満、脂質異常症、動脈硬化症などの疾患をもつ人はヒートショックの影響を受けやすいといわれる。予防はなによりも温度差を少なくすることで、脱衣室やトイレなどでの暖房器具の使用やシャワーを使った浴槽への湯はりで浴室の温度を高めるなどのくふうをする。

[編集部]

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知恵蔵mini 「ヒートショック」の解説

ヒートショック

急激な温度の変化により血圧の乱高下や脈拍の変動が起こること。冬場の入浴時や冷暖房の効いた部屋から外へ出た時などに起こりやすく、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞などの深刻な疾患につながる危険性がある。高血圧や動脈硬化の傾向がある人が影響を受けやすく、特に高齢者は注意が必要とされる。日本では年間1万人以上がヒートショックが原因で死亡しているとされ、室内における高齢者の死因の4分の1を占めるとも言われている。

(2013-2-5)

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リフォーム用語集 「ヒートショック」の解説

ヒートショック

急激な温度変化により体が大きな影響を受ける事。リビングと脱衣所、トイレ、浴室と脱衣所など温度変化の激しいところを移動することにより、体が温度変化にさらされ血圧が急変し、脳卒中や心筋梗塞などを引き起こす可能性がある。

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