村岡花子(読み)ムラオカハナコ

精選版 日本国語大辞典 「村岡花子」の意味・読み・例文・類語

むらおか‐はなこ【村岡花子】

  1. 児童文学者、評論家、翻訳家。本名はな。山梨県出身。東洋英和女学院卒。「赤毛アン」「王子とこじき」など多くの翻訳や創作童話がある。明治二六~昭和四三年(一八九三‐一九六八

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20世紀日本人名事典 「村岡花子」の解説

村岡 花子
ムラオカ ハナコ

大正・昭和期の児童文学作家・翻訳家 日本ユネスコ協会連盟副会長。



生年
明治26(1893)年6月21日

没年
昭和43(1968)年10月25日

出生地
山梨県甲府市

本名
村岡 はな

学歴〔年〕
東洋英和女学院高等科〔大正2年〕卒

経歴
女学校在学中から童話を書き始める。卒業後、3年間甲府英和学校で教壇に立ったあと、教分館で婦人子ども向けの本の編集に携わる。昭和2年同人誌「火の鳥」を創刊し創作に励む。同年最初の翻訳、マーク・トウェインの「王子と乞食」を刊行し好評を得る。7年JOAK(NHKの前身)の嘱託となり、昭和10年代にラジオ「コドモの新聞」の解説を担当、そのなごやかな話しかけるような調子で“ラジオのおばさん”として親しまれた。戦後は、モンゴメリの「赤毛のアン」(全10巻)などの名訳で知られたほか、東京婦人会館理事長、総理府行政監察委員、日本ユネスコ協会連盟副会長、NHK理事、キリスト教文化委員会婦人部委員などをつとめ、幅広く活躍した。ほかの訳書に、ポスター「喜びの本」、バーネット小公子」「小公女」、オルコット若草物語」、ディケンズ「クリスマス・カロル」など多数。童話集に「紅い薔薇」「お山の雪」「桃色のたまご」「青いクツ」などがあり、随筆集に「母心抄」がある。東京・大森に“赤毛のアン記念館・村岡花子文庫”がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「村岡花子」の意味・わかりやすい解説

村岡花子
むらおかはなこ
(1893―1968)

翻訳家、児童文学者、評論家。山梨県生まれ。東洋英和女学院高等科卒業。1932年(昭和7)から41年までJOAK(現NHKラジオ)の嘱託として子供ニュースを担当、人気を集めた。『たんぽぽの目』(1941)などの童話集を出版したほか、第二次世界大戦後はモンゴメリーの『赤毛のアン』を翻訳出版し、現在も多くの読者をもっている。作家活動のほかに政府の各種委員や諸文化団体の役員を務め、多面的な活躍をした。

[二上洋一]

『村岡花子訳『赤毛のアンシリーズ』全10巻(1973・講談社)』

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「村岡花子」の解説

村岡花子 むらおか-はなこ

1893-1968 大正-昭和時代の児童文学者。
明治26年6月21日生まれ。昭和7年から16年までラジオの子供ニュースを担当,全国的にしたしまれる。モンゴメリー「赤毛のアン」シリーズの翻訳で知られ,社会教育の各種委員としても活躍した。昭和43年10月25日死去。75歳。山梨県出身。東洋英和女学院高等科卒。旧姓は安中(あんなか)。作品に童話集「たんぽぽの目」など。

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367日誕生日大事典 「村岡花子」の解説

村岡 花子 (むらおか はなこ)

生年月日:1893年6月21日
大正時代;昭和時代の児童文学者。日本ユネスコ協会連盟副会長
1968年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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