文芸同人雑誌。1940年(昭和15)1月創刊、44年1月終刊。全46冊。大観堂発行。『槐(えんじゅ)』(1938.6~39.11)の後身として第3巻第1号の形で創刊された。大井広介(ひろすけ)、杉山英樹(ひでき)、小熊秀雄(おぐまひでお)、菊岡久利(くり)らが中心。赤木俊(荒正人(あらまさひと))、小田切(おだぎり)秀雄、平野謙、佐々木基一(きいち)、山室静(やまむろしずか)、本多秋五たち戦後の『近代文学』創刊同人や岩上順一ら、また坂口安吾(あんご)、井上友一郎、野口冨士男(ふじお)らが加わって、戦争下に、ともかくも「文学固有の意味と真実を擁(まも)るため」という創刊時の趣意を通した。杉山の『バルザツクの世界』、坂口の『日本文化私観』、本多の『「戦争と平和」について』などが載る。
[高橋春雄]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…恵化専門学校文科を卒業し,詩人として出発したが解放後は精力的に文学評論に取り組んだ。1955年の創刊当初から27年間にわたり《現代文学》誌を主宰,300余人の新人を世に送り出し,文壇の中心的人物の一人として活躍した。60年以降東国大教授。…
※「現代文学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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