綿飴(わたあめ)または電気飴ともいう。駄菓子の一種で、大正時代から祭礼や縁日などにはかならず出店する行商の風俗となった。大さじ2、3杯のざらめに赤い色素を加え加熱されている回転がまに入れるとざらめは瞬時に溶ける。これをスプリンクラーにかけ、細い穴から遠心力を利用して円筒形の金属壁に向けて霧状にまき散らす。加熱はガス。電気で回転させるが穴から噴き出て空気に触れると、糖分の濃い霧が冷却され、クモが糸を吐き出すように綿状の繊維をつくりだす。これを割箸(わりばし)でからめ取ったのが綿菓子である。大さじ1杯で数人分の綿菓子ができるので利潤は大きく、第二次世界大戦前はかるめ焼きとともに子供の人気をさらった。戦後は郷愁を誘う駄菓子として返り咲いている。
[沢 史生]
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