飯綱(読み)いずな

精選版 日本国語大辞典 「飯綱」の意味・読み・例文・類語

い‐ずな ‥づな【飯綱】

〘名〙
飯綱使いが用いるという動物。小さな鼠ほどの狐の姿をしているとも、管狐(くだぎつね)と同じとも、また、ヤマネともいわれる。→いいずな
② 「いずなつかい(飯綱使)」の略。転じて、手品のこと。
浄瑠璃・孕常盤(1710頃)一「魔法、ゐづなを行なふとも、変化鬼神も討てば討つ」

いい‐ずな いひづな【飯綱】

〘名〙 イタチ科の哺乳類。食肉獣中の最小種。体長は雄一三~二五センチメートル、雌一〇~二〇センチメートル。冬は全身純白で、夏は下面を除き褐色平地から山地のさまざまな環境に生息し、人家付近にもすみ、ネズミカエルトカゲヘビなどを捕食。北アメリカ、ヨーロッパやアジアの北部分布。日本には北海道と東北地方北部にすむ。こえぞいたち。いいずないたち。

いいづな いひづな【飯綱】

い‐づな【飯綱】

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「飯綱」の意味・読み・例文・類語

いづな【飯綱】

飯綱使いが用いるという小動物。→管狐くだぎつね
飯綱使い」の略。

いいずな

イタチ科の哺乳類。食肉類では最小で、体長15~20センチ、尾長2、3センチ。冬季は全身白色、夏季は背面が褐色となる。アジア北部・ヨーロッパ・北アメリカに分布。日本では北海道と東北地方北部に生息し、ネズミなどを捕食。こえぞいたち。
[補説]「飯綱」と書くこともある。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「飯綱」の意味・わかりやすい解説

飯綱[町] (いいづな)

長野県北部,上水内(かみみのち)郡の町。2005年10月三水(さみず)村と牟礼(むれ)村が合体して成立した。人口1万1865(2010)。

飯綱町北東部の旧村。上水内郡所属。人口5526(2000)。新潟県境にある斑尾(まだらお)山南方に位置する高原の村で,南西部を鳥居川が東流する。鳥居川に取水口をもち,江戸初期に飯山藩によって開削された3筋の用水路(芋川堰,倉井堰,普光寺堰)を利用した稲作とリンゴ栽培が中心の純農村であるが,長野市に近いことから近年は都市近郊農村的性格を強めるとともに,長野市のベッドタウンともなっている。花卉・タバコ栽培も行われる。

飯綱町南西部の旧村。上水内郡所属。人口7536(2000)。長野市の北に位置し,飯縄(いいづな)山(1917m)の東麓になだらかな高原が広がる。中心集落の牟礼は,近世に北国脇往還の宿場町であった街村。千曲川支流の鳥居川沿いにJR信越本線,国道18号線が走り,長野市との連絡がよいため同市への通勤者が多い。リンゴ栽培と米作が行われるが,長野市の近郊農村的色彩が強い。高原ではスキー場を中心に観光開発が進められている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

動植物名よみかた辞典 普及版 「飯綱」の解説

飯綱 (イイズナ・エズナ)

動物。イタチの一種。イイズナイタチの別称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android