本名(読み)ほんめい

精選版 日本国語大辞典 「本名」の意味・読み・例文・類語

ほん‐めい【本名】

大菩薩峠(1913‐41)〈中里介山白根山の巻「この権六は権六が本名(ホンメイ)ではなくて、もう少し気の利いた名前のありさうな折助

ほん‐みょう ‥ミャウ【本名】

〘名〙 (「みょう」は「名」の呉音) 号・芸名偽名などに対して、本当の名。実名ほんめい
※高野本平家(13C前)八「本名(ホンミャウ)三浦の荒次郎義澄とこそなのたれ」 〔顔真卿‐張志和碑銘〕

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デジタル大辞泉 「本名」の意味・読み・例文・類語

ほん‐みょう〔‐ミヤウ〕【本名】

筆名・芸名・偽名などに対して、本当の名前。実名。ほんめい。
[類語]実名

ほん‐めい【本名】

ほんみょう(本名)

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改訂新版 世界大百科事典 「本名」の意味・わかりやすい解説

本名 (ほんみょう)

平安後期から中世にかけて,荘園国衙領公領)でみられた,土地制度,収取制度上の用語。〈もとの名〉という意味。(1)ある土地をあらたに耕作して自己のに包摂しようとするとき,元からあった部分を本名という。この場合,あらたな開墾は,本名を荒廃させないことを条件に許可される。(2)ある土地を他人に売与・譲渡するとき,元からあって残った部分を本名という。この場合,買得者・被譲渡者は,その土地が,名(本名)に対して旧来負っていた租税の負担の一部を免除される(名放ち)と明記している場合も多い。(3)鎌倉末期から南北朝期にかけて,従来の名(旧名)が解体し,かわって比較的多数の新しい名(新名)ができる場合,従来の名(旧名)を本名ともよぶ。またそういった名のあり方を,それぞれ旧名体制,本名体制,新名体制などとよぶことが多い。ただし,最近では,この理解に再検討の余地があるため,この意味ではあまり使われなくなった。
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普及版 字通 「本名」の読み・字形・画数・意味

【本名】ほんめい・ほんみよう

実名。

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