花岳寺(読み)カガクジ

デジタル大辞泉 「花岳寺」の意味・読み・例文・類語

かがく‐じ〔クワガク‐〕【花岳寺】

兵庫県赤穂あこう市にある曹洞宗の寺。台霊山。正保2年(1645)浅野長直が浅野家の菩提ぼだいとして建立境内に藩主3代と四十七士の墓がある。

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精選版 日本国語大辞典 「花岳寺」の意味・読み・例文・類語

かがく‐じ クヮガク‥【花岳寺】

兵庫県赤穂市にある曹洞宗の寺。山号は台雲山。正保二年(一六四五)、浅野長直の創建。秀岩龍田の開山。藩主浅野氏三代の菩提所。義士宝物館、四十七士の墓がある。華岳寺。赤穂義士の寺。

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日本歴史地名大系 「花岳寺」の解説

花岳寺
かがくじ

[現在地名]赤穂市加里屋

曹洞宗、台雲山と号し、本尊釈迦如来。赤穂藩主浅野長直が正保二年(一六四五)入封直後に母台雲院殿の法名を山号、父華嶽院殿の法名を寺号として創建。開山は江州大津青龍せいりゆう(現滋賀県大津市)五世中興の秀巌龍田。以来藩主浅野氏・同森氏の菩提所として続く。家老大石家の菩提寺でもあり、大石良雄の祖父・父などの墓もある。創建当初本堂は一重萱葺であったが、宝暦八年(一七五八)木造二重屋根扇垂木伽藍造、建坪九間・七間に改築し(花岳寺記)、現在に至る。

花岳寺
かがくじ

[現在地名]吉良町岡山 山王山

華蔵けぞう寺の東に隣して建つ。祥雲山と号し、臨済宗妙心寺派。本尊釈迦牟尼仏。もと真言宗、金星山と称する坊中の一、正応元年(一二八八)造営薬師やくし堂は、金星山中の奥院であったと伝える。貞和三年(一三四七)実相じつそう(現西尾市)より仏海が入山廃寺を興して開山、臨済宗に転じた。仏海について「実相寺伝記」は「其ノ巌勢ナルコト大海ノ波瀾ノ如ク、道名ヲ慕フ輩、百川ノ東海ニ帰スルカ如ク、衆星ノ北斗ニ朝スルカ如シ、一ト度実相ノ門ニ入ル者ハ皆登竜門ノ人ナリト云ヘリ」と記す。

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世界大百科事典(旧版)内の花岳寺の言及

【赤穂[市]】より

…また近年は塩田跡地にセメント,タイヤなどの近代工業も立地し,播磨臨海工業地域の一翼をになっている。赤穂城跡はわずかに石垣,堀などが遺構を伝えるのみであるが,浅野氏の菩提寺の花岳寺や大石神社が観光の拠点で,12月14日の義士祭には討入り装束の行列が町を練り歩く。【小森 星児】
[赤穂城下]
 播磨国赤穂郡の城下町加里屋を指す。…

※「花岳寺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」